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フェイク  作者: ひなの.com
20/67

お見舞い、雑談。


1時間ほど経っただろうか。


勇太は退屈だった。


なんせ異性の部屋だし、無駄に動けない。


美玖の兄達には夕飯ももってくると告げられ、


そのままリビングに戻ってはいけない気がした。


ふと、美玖を見ると、すやすや寝ていた。


その寝顔は、こちらまでも自然と笑顔に


なってしまうような、天使の寝顔だった。


起こしては悪いと、勇太はそのまま部屋を出た。



 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆



部屋を出ると、すぐに陸あった。


陸「様子はどう??」


勇「すやすや眠ってます^^」


陸「そらよかったっ」


すると、後ろのほうで、飛鳥が机に手招きしてくれた。


そこには3つのコップに、コーラとお菓子が置いてあった。


飛「腹もすいただろ^^」


陸「いつもは美玖に、

 [こんな時間におやつなんか食べちゃ

  夕飯が食べれなくなるよ!?]

  って怒られるけど、今日は特別♪」


勇太はその椅子にかけた。


陸「美玖があんなに笑顔を見せるなんて、

  君が初めてじゃないかな??^^」


勇「え? 学校じゃいつも笑ってますよ??」


飛「でもあれは、特別な笑顔って感じだったよな⋯」


陸「あれでも、幼いころは人が嫌いで、

  親にも寄りつかなかったし。」


勇「え!?」


びっくりするのは当然だろう。


今では誰にでも話しかける美玖に


そんな過去があったなんて。


陸「幼稚園の頃は、先生もあまり声を

  聞いたことがないっていってたしねぇ」


飛「家に帰っても、話すのは俺たちだけで⋯

  あと、動物が大好きでw」


陸「でも、中学年に上がって、

  急に喋るようになったんだよな^^」


飛「あいつの素顔なんて俺にだって

  知ったこっちゃないさ。

  どっちが裏だかわかりやしねぇ」


陸「でも、学校のことを話す美玖も、

  すごい嬉しそうで⋯」


――あいつ⋯そんなやつだったのか⋯


飛「今のあいつはどうだ??」


勇「あっ、すごい、人気者ですよ^^

  クラスのムードメーカーって感じです!」


飛「ほほー、意外だなw」


陸「これからも、美玖のことよろしくね^^」


勇「はいっ★」


飛「それで、君たちの関係は??」


勇「ふごっ!!」


飲んでいたコーラを吹き出しそうになった。


陸「いきなり際どい質問はやめろっつったろ?w」


勇「いや、そんな、お兄さんたちが考えてるよーな⋯」


飛「兄さんじゃないぞっ 俺は飛鳥だっ」


勇「えっでも⋯」


陸「俺たちのことは、フツーに名前で呼んでいいよっ」


勇「そーですかっ^^」


親近感のある人だと、勇太は思った。


飛「あ、そろそろ夕飯作んねーと!!

  今日当番だから⋯;」


勇「当番??」


陸「そう^^ 毎日入れ替わりで作ってるんだよっ

  今日はホントは美玖だったんだけど⋯。

  でも、飛鳥はなかなかの腕前さっ」


そう言われた瞬間、飛鳥は腕を腰に添え、


胸を張って、いかにも自信満々だった。


陸「でも、美玖にはかなわないねっ」


すると、飛鳥がガクッと崩れた。


勇「流石、ギャグ家庭!」


飛「そんな風に思われてたのか!!」


そんな風にして、仲を深めていくのであった。


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