女王様、登場。
始業式が始まった。
勇「校長の話…長ぇんだよ…」
志保田圭介と話していた。
圭「おいおい…朝礼台と近いんだから…」
すると、朝礼台の横に⋯見知らぬ少女がいることに気付いた。
圭「あいつ…さっき、田中に何か言ってなかったか?」
勇「え!? なに……?! 何話してた!?」
圭「さぁ? 耳元で喋ってたけどな。
僕はあの仔を 転校生と見てます✧」
勇「そうか⋯転校生ともう喋るなんて…
あいつもやるなぁ…w」
圭「おっとぉ? 転校生に嫉妬ですかぁ?^^」
勇「なんで俺がアイツに嫉妬しなきゃいけないんだよっ」
圭「勇太くぅん? しらばっくれてもいけませんよ♥
君たち、なんだかんだラブラブじゃないか♪」
勇「ラブラブなんかじゃねぇよ⋯。友達だ。」
圭「そんなこといってぇー☆ 友達でも、
友達以上恋人未満の関係だろうがっ♥」
――そんな風に…思われてるの…か…。
校長「それでは、みなさんお待ちかね、
転入生を紹介します。」
圭「分かってんじゃねぇか♪ 校長も」
勇「結局お前もか。校長"先生"だろ?^^」
朝礼台の横にいた少女が、朝礼台の上に立った。
勇「圭介の予想、大当たりぢゃんー」
その時、美玖ははっとした…
校長「えっと、鈴木理央さんです
(自己紹介宜しく…)」
理「私は鈴木理央っていいます。
みんな、理央って呼んで下さい。
あと、私は6年1組に入るんです♥
フレンドリーなクラスって聞いたから、
アタシと釣り合って、安心したわ☆
どうぞよろしく^^」
その直後、勇太に向かってにっこりと笑った。
校長先生は、言いたい事を全部いわれ、戸惑っていた。
勇「マジ…かよ…」
圭「なぁ…。アイツさぁ…勇太の事みてなかったか!?
もしや⋯狙ってたりして…。結構ヤバくない…?」
勇「ダイジョブだよっ。
アイツ見たいなヤツの何処がいい…」
圭「俺の経験によると、
アイツは猛アタックするタイプだろう…。
気移りしないように、気をつけろよ^^
俺たちなんだかんだいって、
お前は田中とくっついて欲しいんだ♪」
勇「バカヤロー…お前…経験も何もないだろうが。
それに、俺と田中はなんの関係もない…;」
圭「冷や汗はっけーん♥ まぁ、頑張れ☆」
そんなことをしているうちに、始業式が終わった。
美玖と勇太の心の中は一緒だった。
「「どーしよう⋯。」」
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
教室にかえるとそこには例の少女… いや、理央が…。
思わず勇太は目をそらしてしまった。
美玖と勇太は偶然にも隣の席。
というか、河原先生がわざと隣にしたのだが;
美玖が席に着くころには、勇太は
とっくのとうに座っていたが…。
下を向いて、落ち込んでいるようだった。
美「どうした? あの子に何か言われた?」
勇「…お前こそ…なんか言われたんだろ」
美「へ!? 何で知ってるの…もしや…
ストーカーですか?!?!www」
勇「俺は本気で聞いてんだよ…。」
美「あ⋯気に障った?…ごめん。
でも⋯大したこと言われてないから^^」
勇「大したこと言われてないんだったら
俺に言ってもいいじゃねえか。」
美「ごめん…。嘘ついた。
大したことなの…。
でも! 勇太とは関係ないから…
気にしないでいいよ! うん。
そ、それよりさ!」
勇「話そらすなよ…」
美「ごめん。でも…勇太もどうしたの⋯?
なんだかいつもと違うし
あたしが聞いたのは、なんで勇太が
落ち込んでるのかってことよ?」
勇「別に…圭介に、あの…鈴木ってヤツが
絶対俺のこと好きだって…言うんだよ。
でも俺は困るだけだし…」
美「何で困るのよ…フツーに
受け止めればいいじゃない!!」
2人とも、だんだんと怒り口調になっていた。
そんな美玖に、理央はずっと睨んでいた。
よく思えば、2人は前から2番目の席だった。
小声で喋っていたから、内容は分からないものの、
ボソボソとは聞こえる。
2人の前の席の、川村 歩
が、それに気付いた。
歩「ちょ、ちょっと…!
喧嘩するのは自由だけど
鈴木さんを怒らせるのは辞めてね。
だって、…いかにも…
女王様思考でしょ?w^^;」
勇「うん。目をつけられても困るし…」
理央が怒りを露わにし、
理「貴方達、くっちゃべってないで
さっさと前を向いたらどうなの!?
(呆れるわぁ…。)」
勇「見事に怒らせたな。」
美「そうっとしておこう…ね?」
歩「あゆのせいで怒らせてたらごめんね;」
勇「ったく! 親にどーゆー教育されてんだよ…」
美「短気も困るよ…」
歩「ちょ! 声でかくなってるって! シーっ!」
案の定、理央は怒り噴火寸前の様で
歯ぎしりをしていた。
その様子に、3人は背筋を伸ばし、
あわてて聞く姿勢になった。
――女王様…今度はちゃんと前向きます;;;
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
※登場人物、場所、団体名はすべて実在のものと関係ありません。