お見舞い、見合い。
出てきたのは陸だった。
勇「あ⋯僕、美玖さんの同級生なんですが⋯
お見舞に行けと先生に言われたもので⋯ 」
陸「そんなに重症じゃないのに⋯
心配かけちゃって悪いねーっ
どうぞ上がってっ♪」
家の中に入ると、構造は同じであったが、
勇太の家よりスッキリしていた。
勇「おじゃましまーすっ⋯」
すると、飛鳥が振り向き、誰?というような顔をした。
陸「(お客さん来たから邪魔すんなよ??)」
飛「(何の用で?)」
陸「(美玖の御見舞だってさ。)」
飛「(なーに、アイツはモテるのか?)」
陸「(さぁ⋯? でもまさか男の子が来るとはね^^)」
美「なにみんなでこそこそしてるのよ!!」
自分の部屋から出てきた美玖は
勇太の姿を見て、あいた口が
ふさがらなかった。逆に勇太は
髪をおろしている美玖の、
いつもと違う雰囲気の美玖にドキっとした。
陸「お見舞いに来てくれたってよぉ。」
飛「お前にとは、一生に1度しかないことなんだぞ?
このボーイフレンドにありがたく思え^^」
美「(ボーイフレンドって何よ!!)」
陸「あ、俺は、美玖の兄の陸です」
飛「俺も兄です。」
陸「もっと詳しくいえっ!!」
陸は飛鳥の頭をぺしっと叩いた。
どうやら、突っ込み癖は遺伝のようだ。
飛「こいつ(美玖)の1つ上の兄の、
飛鳥っつって、
身長は、今年抜かされました。」
美「そんなことはどーでもいいんだよっ!
それより⋯とりあえず、部屋に⋯どうぞ⋯。」
なんだか堅苦しかったが美玖は部屋へ案内した。
ガチャ
飛鳥は美玖の反応が気になり、
ドアに耳をつけて盗み聞きしようとしていた。
そこを陸に注意された。
陸「おい飛鳥っ! ここはゆっくりさせてやれ。」
飛「わかんねーぞ??
中でなんかあるかもしんねーっ」
陸「お前は何考えてんだよっ
なんだ? 闇金でもやってんのか?」
飛「そっちじゃねーし。」
喧嘩は中にまで聞こえてくる。
美玖は呆れ、注意しに行った。
美「あんたらねぇ、あたしがそんなこと
すっと思ってんの!?」
飛「思って⋯」
「思ってる」と言おうとした
飛鳥を、陸はあわててとめた。
陸「思ってないから^^
思ってたとしてもコイツだけだからっ」
そして、陸と飛鳥は退いていった。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
美「⋯で、あんたは何の用で?(-‸-`)」
勇「先生に⋯言われたんだよ
お見舞いに行けってよ。」
ホントは圭介の言いなりだったが、
そのことを言うとすべてがばれそうだった為、
先生に言われたことにした。
美「へぇ⋯」
勇「まさかお前んちに兄ちゃんが居たとはな⋯。」
美「家には兄貴しか居ないから、
男勝りになっちゃったけどw」
勇「いいじゃねえかっ
お前の兄ちゃん、
カッコいいじゃねーかっ」
美「あんなのがカッコイイって言うの??」
勇「じゃあお前はカッコイイってのは
どーいうのだと思ってん?」
美「⋯えっ⋯///」
勇「ってか、クラスでモテるタイプのヤツって誰?」
よほど気になっているのか、
前に乗り出しながら聞いてきた。
美「さぁ?? 人にもよるんじゃないの??
それに、あたしはみんなと違って
イケメンとか 興味無いもん。」
勇「じゃあお前の好きな人はだれ?」
もっと前に乗り出してきた。
美「えっ⋯?!///」