プール、接戦。
2人とも接戦だ。
15㍍あたりに行ったところ、
やっと本気を出したのか、
圭介がスピードを出してきた。
すると、茜も追いかけるように泳ぐ。
折り返し地点、圭介はクルリと水中でターンした。
「キャーっ」
「圭介君かっこいい~♥」
理「何言ってんだか⋯;」
美「圭介は茜とお似合いなのよっ!!」
歩「圭介君人気だねー」
茜も負けじと水中でターンした。
勇「さすが負けず嫌い。」
美「あいつは水中だとだれにも負けないわね⋯w」
ここで、茜が壁をけると、一気にスピードが出て、
圭介を追い抜かした。
と思えば、茜の少し後に圭介が壁にタッチし、
美玖と勇太の番だ。
しかし、美玖は少し出遅れ、勇太が先に飛び込んだ。
と思いきや、美玖は得意のけのびで勇太を追い抜く。
理「接戦ですっ」
圭「さすが、あの2人のことはあるわ」
すると、勇太は一気にスピードを出した。
そして、2人は同時にゴールした。
先生「女子は、4分52秒63。
男子は、4分53秒03。
よって、わずかながらも女子の勝ち!!」
女子「いえーいっ!!!\(^o^)/」
美「やっぱりあたしたちのほうがかった♥」
勇「なんだと??
こっちは本気出してねーんだよ
実力の20㌫しか出してねーんだよ」
美「そんなこと言ったらあたしたちは
5㌫よ? それでも負けたあんたらは⋯」
2人がいいあいになる直前⋯。
ピピーッ!!
丁度、自由時間が終わった。
今日のプール授業は終わった。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
帰り道、今日もあたしは1人。
歩も理央も茜も、みんな用事があるとか
なんとかいって、逃げるように帰った。
その時。 ドンっ
――あれ⋯これ二回目??
振り返ると、勇太が居た。
美「あれ? どうしたの??」
勇「ちょっと⋯みんな
逃げるように帰ってな⋯。」
美「⋯!!」
――あいつら⋯なんてことしてくれたんだよー!
勇「ん、どうした??」
美「あ、なんでもない⋯」
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
色々話して、家についたものの、
30分ぐらい話していたら、
日も暮れてきてしまった。
美「⋯くしゅん!!」
勇「風邪⋯引いたか??
プールも寒かったし。」
すると、勇太は自分が来ていた
パーカーを美玖にかけてあげた。
美「有難う⋯。」
――あたし⋯勇太のこういうさりげない
優しさに惚れたのかな⋯。
勇「じゃあ。もう帰る?
コレ以上拗らせると悪いだろ?」
美「いいのに⋯心配かけてゴメン」
勇「俺⋯お前んちまで送るよ。3階だろ?
俺6階だから。」
美「そんなんしってるよ⋯
でもダイジョブ!! あざぁーすっ」
そして勇太は笑い、手を振ってくれた。
美玖は、笑顔であっかんべーをした。
すると勇太も笑いながらあっかんべーをした。