事件File【事件解決への鍵】
神無月玲には、植木佐奈という同級生の親友がいる。植木佐奈は、人当たりが良く、元気な女子生徒。運動はあまり得意ではないが、成績は学年順位は10位以内をキープしている努力家である。神無月玲と家を行き来する中であり、植木佐奈の姉である植木香苗も神奈月玲と大変仲が良いと話を聞いている。
神無月玲は、同級生の間で人気が高く良く相談事に乗っていたと言う話を多く聞いた。
事件について調べているが、神無月玲と被害者の生徒達は誰かと揉め事をしていると言う事実は見つかっていない。何か恨まれるような人達ではないという事が聞き込みの結果だった。
今回の連続転落事件に関しては、指紋は愚か手がかりになるものは特に見つかっていない。犯人が意図的に消しているのか、残さないように慎重に行なっているのか、発見するのに時間が掛かっている。教師達には生徒の監視を頼み、警察側は教師達を監視するという体制を取った。現場は、何処も普段使用される階段や屋上。屋上に関しては、事件後立ち入り禁止となり施錠されているため、管理者のみ屋上の鍵を持っていると言う状態。
被害者の生徒3人は、命を落としてしまっている。事故と処理されていた時期の学校側は責任を迫られて大変な状態だったが、事件となってしまった今は更に大変さが増してしまっている。教師達も、生徒達も精神的に疲弊しているように見え始める。
事故から事件に変わったのも、神無月玲の転落した件には不審な点が見つかった事がきっかけである。不審な点を元に神無月玲の周辺を調べ始めると、神無月玲は今回の事件を調べていたという事実を知る。監視の目がありつつも、自身で探偵のように調べていたのだ。
不審な点というのは、被害者は皆顔面を強打をしていた。これが事故の可能性を高めていた物であった。しかし、神無月玲は逆に背中から落ちていた。まるで、自身が階段から落ちた事に気付いて、その原因を知ろうとしているようだった。発見時には、目に涙の跡もあったと報告を受けている。
事件を解決するための鍵だと思い、警察は神無月玲の回復を待った。しかし、打ち所が悪かったのか記憶は失っていた。検査の結果は、脳に異常はないと言っていたため、日常的に戻る可能性を待つしかなかった。
神無月玲の周辺で親しい人物の植木佐奈は、親友が入院したと知った以降は不登校になった。
生徒達の大切な学校生活の為にも、犯人を早く捕まえなければならない。警察の信用問題でもあるが、それよりも生徒達に怖い思いも、悲しい思いも味わって欲しくない。
退院した神無月玲は、学校生活に戻り始めた。雰囲気は以前と変わったらしく1人で過ごす事が多い。今回の事件と神無月玲の記憶は、何か繋がりがあるのだろうか。
何を置いても、今は調査に集中しなければならない。これ以上、被害者を出さないように努めるのが警察の役目だ。




