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第21話「視線」

 菜乃華と話し合った日から10日後、俺は学校に登校していた。


 そう、とうとう無期停学が解けたのだ。


 学校に登校するとすぐにさまざまな視線が突き刺さった。


 でも俺があの七瀬渚沙ということは誰も分かっていないらしく、悪質な悪口は聞こえない。


 むしろ、「イケメン」「かっこいい」などの呟きの方が多く少し口角が上がってしまう。


 でも男子からの嫉妬の視線はすごく、視線だけで殺されそうになっていた。


 その理由はおそらく一緒に登校している星那と陽華にあるだろう。


 超絶可愛い女子2人を侍らせている(?)イケメンの男がさそがし気に入らないんだろう。


 きっとそのことを羨ましがった連中が殺意を交えた視線を飛ばし…撃っている。


 まぁ久しぶりにこんな経験したし悪くは無いなと思いつつ教室に向かう。


 2階は3年生のフロアになってるためそこで一度陽華と別れ、4階の2年生のフロアまで行き教室の前まで行くとそこで星那と別れた。


 久しぶりの学校、懐かしい気持ちもあるがどこか気分が落ち着かなかった。


 教室に入るとちょっとしたざわめきが起こった。


 「こんな人うちのクラスにいたっけ??」「え?転校生!?」「イケメンすぎるんだけど!」などさまざまな反応が耳に入る。


 その反応を聞きつつ俺は自分の席に向かう。


 この後の反応が楽しみだなぁ……


 そして俺は自分の席にカバンを置き、椅子に座った。


「え……?」

「なんでその席座ってんの??」

「そこは性犯罪者の席なのに……」


 おうおう、すごいなこれは。さて、ネタバラシといきますか……


「渚沙!!」

「え?」


 ネタバラシをしてクラスの奴に面食らわせてやろうかと思っていたが、後ろから唐突に名前を呼ばれて振り返る。


「……陽葵ひまり、だよな?」

「うん!」


 そこには同い年の幼なじみの日向陽葵ひなたひまりがいた。


「久しぶりだな」

「うん、会いたかったよ」


 約2年ぶりに再開した陽葵は中3の時とは見違えるほどに美しくなっていた。


 黒髪ロングで色白い肌、整った顔立ちは学年一…いや、学校一の美少女と言われてもおかしくはない。


 それに合わせ陽葵の性格はおとなしく、まさしく高嶺の花といった存在だった。


「俺もだよ」


 菜乃華との話により俺が嫌われていたという噂は俺のことが嫌いな久王という奴が流した根も葉もないものだった。


 だからもう俺は自分の気持ちに嘘をつかずに告げる。


「綺麗になったな、陽葵」


 陽葵は虚を衝かれたかのように驚いた顔をした。


 そして下を向いてもじもじとし始めた。


「な…渚沙も……も、もっとかっこよくなったね……」


 いじらしい様子に男心がくすぐられる。


「うん、ありがとう」


 俺はそんな陽葵の頭をぽんぽんと撫でた。


「ねぇ、」


 そんな時陽葵ではない第三者が口を挟んだ。


「なに?」


 少し不機嫌に返事をしてしまったがしょうがない。だってこの至福の時間ぶち壊しやがったんだもん。


「君の苗字、何?」


 そいつが聞いてきたのはこの至福の時間をぶち壊す割には合わないいともくだらない質問だった。


「何って、七瀬だけど?」


 するとそいつは…いや、クラスの奴らは宇宙人でも見るかのような目で俺を見てきた。


 どうせならこの際言っとくか…


「あ、そうだ、俺もうお前らにぺこぺこするのやめるから」


 する理由も無くなったしな、と付け足して告げる。


 するとクラスの奴らは気まずそうに俺と目を合わすのを避けた。きっともう俺が無罪だという噂が広まっているんだろう。


 するとクラスの1人が俺に声をかけた。


「七瀬くん、今回は僕たちの勘違いで君を追い込んでしまう事態になってしまってすまない。心から謝罪する」


 そいつはいつしか俺に話しかけてきた高田翔莉だった。


「そういうの別にいいって」


 正直クラスの奴らに復讐する気はない。そんなことをしたって何も生まれないからだ。


 クラスの奴らに構ってる暇などない。


 そんなことよりも重要なやらなきゃいけないことが俺にはあるから————

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― 新着の感想 ―
復讐する気はないとか抜かしとるが、ハッキリ言うよ。主人公が愚かとしか言い様が無い、馬鹿じゃないの? あんな陰湿な虐めをしたクズとしか周囲、更には冤罪による停学を言い渡した学校は全てクズとしか言い様が…
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