カラスの愛
ボクは人間を今日も、見下ろしながら思う。ボクだったらもっと、この世界を賢く生きていけると。
だって人間は、余りに不器用すぎるから、下手くそな生き方しか出来ていない。
揺られ、流され、押され、潰されて。何をそんなに、必死になっているのか。常に彼ら人間は、不安定で歪んで不確かなものだ。
きっと単純な思考を持てないでいるのだ。
複雑で曲がり曲がった風にしか、人間の眼は捉えることが出来ないのだろう。
なにもボクは彼らが嫌いで言ってるんじゃない。
ただこの上なく、ボクは彼らのことが好きすぎるのだ。云うなら、好きなものに熱されて語っていたというやつである。
分かってくれるか。
思わずキスしたくなるほどに、愛しく感じるこの愛を。




