3人のオタクの雷轟どん(三びきのやぎのがらがらどんパロディです)
とうきょうとに、とてもなかのよい3人のきょうだいがいました。
3人ともアニメがだいすきで、おかねをためてはアキハバラでさんざいしていました。
ある日、3人ともじかんばらばらにアキハバラへ出かけることになりました。
いちばんとししたの雷轟どんがいちばんさいしょにまんせい橋をわたろうとしたときのことです。
「おい、そこのよわそうなおまえ!」
よばれてふりむくとこわいかおをした、ヤンキーがこちらをにらんでいます。
「おれはおかねがたりなくてたりなくてこまっているんだ!おまえのもっているおかねをよこせ!」
ヤンキーは大きなこえでかつあげをしてきました。
これにふるえあがったいちばんとししたの雷轟どんは、ちいさなこえでへんじをしました。
「ぼ、ぼくは、おこづかいしかもらっていないのでちょっとしかおかねをもっていません。それよりももう少ししたらくる兄さんはアルバイトをしています。ぼくなんかからかつあげをするより、よっぽどもうかりますよ」
するとヤンキーはしばらくかんがえたあと、こうこたえました。
「なるほど、おこづかいていどをかつあげしてもかっこうわるい。おまえのいうように兄さんをまつとしよう」
こうして、いちばんとししたの雷轟どんはぶじまんせい橋をわたることができました。
そしてつぎにまんなかのとしの雷轟どんがまんせい橋にやってきました。
「おい!そこのよわそうなおまえ!」
またまたまんせい橋でヤンキーはおおきなこえでよびかけます。なにごとかとまんなかのとしの雷轟どんがふりむくとたてつづけにヤンキーがまくしたててきます。
「おれはおかねがいつもたりなくてこまっているんだ!おまえはアルバイトでおかねをもっているそうだな!そのおかねをよこせ!」
さっきよりもおおきなこえでヤンキーはかつあげをしてきました。まんなかのとしの雷轟どんもヤンキーのおおきなこえにびっくりして、しどろもどろになりながらへんじをしました。
「た、たしかにぼくはアルバイトをしていますが、が、がっこうのあいだにちょっとしかはいっていません。それよりもう少ししたらくる兄さんはせいしゃいんですしボーナスももらったときいています。ぼくなんかからかつあげをするより、よ、よっぽどもうかりますよ」
するとヤンキーはしばらくかんがえたあと、こうこたえました。
「たしかに、ひせいきこようのものから、かつあげをしてもかっこうわるいな、ボーナスもでているせいしゃいんの兄さんをまつとしよう」
こうして、まんなかのとしの雷轟どんはぶじまんせい橋をわたることができました。
そしていちばんとしうえの雷轟どんがまんせい橋にやってきました。
「おれだ!!いちばんとしうえの雷轟どんだ!!!」
ヤンキーをみた、いちばんとしうえの雷轟どんは、おおきなきんにくまみれのからだから、きょういちばんのおおごえをだしました。
「みためがごつくても、ただのオタクだろう!おれはおかねにたいへんこまっている!おまえのおかねをよこせ!!」
ヤンキーもまけじとこえをはりあげましたが、雷轟どんにすかさずつかまれてしまいます。
「おれにはきんにくと!かくとうぎでまなんだわざがある!くらえ!!」
ビリビリィッ!!!ドカバキグシャーーーン!!!!
たちまちにヤンキーはふくをびりびりにやぶかれ、まんせい橋のしたにたたきつけられてしまいました。
こうして3人のオタクの雷轟どんは、ぶじアキハバラでおもいおもいの、マンガやオモチャをかいあさることができたのです。
めでたしめでたし。