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約束は守る為にある

 遅くなり、申し訳無い。

「うふぅん! お見限りニャ! 寂しかったのニャァ!!」


 草原の様にしか見えない隔離区画で、猫耳生やしたバルンバルンが、満面の笑みを浮かべながら走ってくる。


 取り敢えず俺は、それを左に受け流した。


「ヒドイニャ!! やり直しを要求するニャ!!

もっと強く抱きしめるのニャ!!」


 俺が、コイツを抱きしめた事実など、無い。


 てか本当は、あまりここには来たくは無かったんや。でも、フンスと鼻息を荒くしてるヘンリエッタ王女を見れば、あんまり待たせてるのも心苦しいからなぁ。


 はい、と言う事で、今日はヘンリエッタ王女に【闘神化】を見せる為に隔離区画まで来てみたよ?

 闘神の大きさ考慮すると、隔離区画(ここ)位でしか試せんのよね。


 いや、別に【闘神化】すると何か障りが有るとか、そう言う訳ではなく、単純に目立つんで。巨人族ですら2mそこそこだってのに、16mからの人型とか、目立ってしょうがない上に、既に闘神として知れ渡ってるから、こんなん、唐突に現れて、それで目撃されたりなんかしたら、後々面倒臭い事になるのは目に見えてるじゃんね。


 前に闘神が出現した時とか、魔族やら邪神やらを撃退してる訳だから、今回も同じだとか思われたら、混乱しか産まんて。


 で、隔離区画と言う事は、当然バスト(こいつ)も居る訳で。


「じゃあ、ウチにと遊ぶニャ? それともウチで遊ぶニャ? それとも、ウ、チ、ニャ?」

「一寸、黙ろうか?」


 バスト“で”遊ぶて、何だよ。てか、自分で言ってて何だが、コイツの名前の所為で、いかがわしくしか聞こえんのじゃが!?


 それはさておき、別にバストの事が嫌いだとか、そう言う訳じゃ無いんだが、パーソナルスペースの詰め方が急速すぎて『う、うん』みたいな感じに成るんよね。

 特に人間嫌いなつもりは無いが、初対面と言うか、あまり馴染みが無い状態で馴れ馴れしいのは、苦手っぽいわ俺。

 いや、バストは人間じゃぁなく精霊らしいが。


 それは兎も角、【闘神化】そのものは、もう、技術として確立できているんで、後は俺の集中力の問題な訳だ。

 鍛錬こそすれ、平常時に【闘神化】をした事は無い。当たり前だ、通常、あれ程の戦闘力が必要な場面なんざ、まず無いからな。

 極限とも言える状態でしかやった事が無い訳だが、さて、上手く行くかね?

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