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いや、ジャンル違いだと思う

 また落ちてました。

 申し訳ない。

 さてさて、送られてきた甥っ子君が野獣で猛獣で性獣だってのは良く分かったが、気絶させて急遽用意した貴人用牢獄へとぶち込んだ後、改めてファルトヘルト王国の使者さんに詳しい話をして貰った訳だ。

 まぁ、聞いた途端に後悔しそうになったが。


 一応、あの甥っ子君ね、ほんの一年前までは普通の公爵子息だったらしいよ?


 てか、俺、公爵子息でまともなヤツ知らんのだが。俺も含めて。

 自覚あるんよ流石にさぁ。


 いやまぁ、それは置いといて、それでも一年前までは甥っ子君、貴族主義な思想こそあれ、まだ、社交の場に出しても恥ずかしくない公爵子息だったらしいんだわ。

 それが、その一年前の時にファルトヘルト王国に現れた男爵令嬢の【聖女】と関わってから、様子が可笑しくなったんだと。


 ファルトヘルト王国ね、総合研究都市みたいなのが有って、そこに研究者を集め、その上で各弟子候補を集めて基礎を学ばせ、その適正の有った者をその後にそれぞれの研究者達の正式な弟子として擁立する制度があるんだそうな。


 それ、実質的な学院じゃね? 国王陛下(セルヴィスおじさん)、一歩出遅れてるやん。

 まぁ、向こうのは貴族子弟だけらしいけんども。


 それは兎も角、その基礎習得過程に甥っ子君も通っていた訳なんだけど、そこに【聖女】が入って来た事で全てが狂ったんだそうな。


 たった一人の【聖女】に甥っ子君も含めた貴族令息達と王孫一人が夢中になり、最終的には婚約破棄騒動にまで発展したんだとか。


 ……どこの悪役令嬢物かな?


 結論から言えば、その【聖女】とやらは、まぁ、他国の工作員と繋がっていたらしく、甥っ子君も含めた貴族子息と、王孫の1人と言うのは餌食(えじき)に成ったと言う事らしい。

 何と言うか、性的な意味でもなぁ。


 【聖女】はつまり【性女】だった訳だ。それも単なる餌食ではなく、(たち)の悪い薬と洗脳魔法の実験も兼ねていたらしく、その【性女】の仕出かしが明らかに成った後、それぞれの犠牲者には後遺症の様な物が出ちまったらしい。

 甥っ子君の理性が吹っ飛んでる状態もその1つな訳だ。


 婚約破棄騒動は、まぁ、餌食に成ってた貴族令息達及び、王孫の婚約者達が、その【性女】に対して行ったってぇ嫌がらせや、暴行殺人教唆とか婦女暴行未遂やらに対する断罪ってぇ(てい)の茶番で、勿論冤罪だった訳だがね。


 それはそれで醜聞(スキャンダル)だった訳だが、それ以上に後遺症が現れた事で、甥っ子君、()()()()()()()()貴族令嬢を襲っちまったんだそうだ。


 まぁ、それは、その場にいた騎士達の尽力で、ギリギリ阻止できた訳らしいが、しかし、襲われたってぇ事実は隠せなかった。

 何せ、その妹さんとやらのお茶会に乱入しての凶行だったらしく、目撃者も多い上、高位貴族の令嬢に対しての犯行でもあったってぇ事で、流石に揉み消す事も出来なかったらしい。


「で、こっちに送られた、と」

「は、はい」


 王国の使者さん、しどろもどろで汗をかきつつ、何とかってぇ感じでそう答えた。

 これ、アレだ、あわよくばってぇヤツだ。その上で、こっちに責任おっ被せようってぇ魂胆だったんだろうな。


 俺がそんな風に分析してると、俺の隣でバキッって言う音がした。

 見れば第二夫人(ママン)の手元の扇が真っ二つに。


 ……うわぁ、第二夫人、激おこぷんぷん丸だ。

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― 新着の感想 ―
 穏便に済ませたがるトール君ではあるけど、たまには今回は母の為にもブチ切れても良いと思うの。
…熨斗付けて、もっと盛って送り返してあげましょう。 闘神超特急便で。弾にして城へ砲撃しましょうそうしましょう(超過激
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