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根回しとか必須な訳で

「それは、そちらで使って貰って構わないよ」

「……多分、解析して量産するぞ?」


 Dの言葉に、そう返しておく。俺の挨拶が終わってすぐに、Dをとっ捕まえて楽器の話を通した訳だ。ああいう形でお披露目しちまったから、少なくともあの会場に居た人間には、あの魔導楽器(アーティファクト)が、そう言う感じで使われるものだって事は分かる筈だ。


 あれだけ“うけ”たんだから、『自分もやってみたい』みたいなことを考える輩ってのは必ず居る筈なんだ。

 実際TCGってか『対決』に関してはそんな感じだったし。そう成ると問題になるのが楽器の少なさ。いや、魔力を動力にしてない楽器なら直ぐにでも作る事は出来るだろうが、まぁ、それでも音色とか違うから、『コレジャナイ』感が出ちまうって言うか、魔力動力じゃない方はない方で、それはそれで正解ではあるんだろうけど、今回のコンサートを見て、そう言った楽器の音色を聞いてしまえば、やはりその違いが明らかな分だけ、違和感が有るだろうしな。


 だとしたら、最初から魔導楽器は魔導楽器として作った方が良いと思っている。そうすれば普通の楽器の方も『偽楽器だぁ~』みたいな風評被害は受けないだろう。多分。


「構わないよ。むしろ自分達よりもラミアー嬢の方が上手く使えるようだし、使って貰えるなら、こちらとしても嬉しい」

「う~ん。とは言え、楽器を発掘したのはそっちなんだから、ちゃんと購入させて貰うわ」


 あまりにあっさり手放そうとするんで、流石にそのまま譲り受けるってのも何なんだから、購入させて貰う。Dにしたって、考古学なんざやってるんだから、その為の研究費も必要だろうし。

 Dとしてはラミアーに使って貰えるだけで本望みたいで、楽器の対価に関しては受け取る事に難色を示してたんだが、そこはそれ、ちょっと強引に受け取って貰った。いやまぁ、そのまま譲られても、何となくこっちとしても、借りが出来たみたいで気分的に良くないしな。


「実際の所、我々にはあのアーティファクトを使う為の才能と言うものが、無かった様だしな」


 あれか、ラミアーに聞かせた時の微妙な表情を思い出したか。うん。あの演奏は確かに微妙だった。


「それに、ヲタ芸(こっち)の方が我々にとっては天職と言って良い感じではある」


 いや、それはどうだろう?

 確かに完璧だったけどさ。

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