表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
933/1157

目玉

 昼の間は手を付けられずに居たので、仕事終えて立ち上げたのですが、瞬殺で落ちて居ました。

 色々と遅くなり、申し訳無い。

「ド、ドローですの!! えっと、【ゴブリンアサルトパンツァー】? を攻撃表示で出しますの!!」


 そう言った後、公爵家ご令嬢は、チラリと後ろを確認し、そこに何も現れて居ない事を確認して安堵の息を吐いた。

 いやまぁ、なんぼ召喚してる設定だったとしても、高々売ってるカードパックに入ってただけの、これと言って何ら信頼もくそもない様なモンスターが、突然背後に居たら怖いよな。

 よくよく考えて見れば、結構なホラーだわ。


「アレは結構特殊な状況ですので、普通にプレイするのなら、あんな事は起きませんから」

「で、でもですの。アレが起こってたと言う事をわたくし、この目で見ているのですの」


 俺としては手品の種を知ってる様な物だし、前世のアニメでは当たり前の様に行われていた事でもあるんで、そこに対してそれ程衝撃を受けちゃ居ないんだが、初めて『対決』の演出を見たお嬢様にゃぁ、ちょっとばっかし、刺激が強かった様やね。


 そういえば、初めて動画ってか映画か。それを見た人々も、当初はパニックに成ったってぇ話を聞いた事が有るな。

 それ位、そこに無い筈の物がハッキリと見えて、しかも動くってのは、インパクトが強いんだな。


 そう考えると、一番最初に辻『対決』が行われた時、この街の人間は、良くパニックを起こさんかったよな。


『【苦笑】非常識には慣れているのでしょう。良くも悪くも』


 いやまぁ、魔族が襲撃して来てみたり、街道沿いに精霊が出現してみたりしてるもんなぁ。家の領地。


 それは兎も角、結局、ヘッセンバルク公爵ご令嬢、『対決』の誘いに乗る事にした様で、今はこうして、その為の練習中。


 コレに関しては、俺の方もそれほど詳しくは知らないから、ある意味公平だろうってのも理由の一つな訳なんだが。

 少なくとも、ずぶの素人のお嬢様よりはマシってぇ程度なんで、まぁ、間違っちゃいない。


 何せ俺の知識なんざ、前世のTCGのそれの、更に曖昧な知識のチャンポンだしな。


 そもそも、サンプル以外のカードとか持ってなかったし、丁度良いんで俺も、お嬢様と一緒に購入からデッキ構築まで一緒にやってみようって事で、こうしてご一緒させて貰ってる訳だ。


 まぁ、サンプルなら一通り揃ってる訳なんだが、それは今回封印ってぇ事で。

 公平を期す為でも有るが、一通りが揃ってるからって、デッキの構築が出来るってぇ訳じゃ無いしな。

 本格的な『対決』に関しちゃ、まぁ、お互いの準備が整ってからってぇ事に成るんだが、一先ず、ほぼ素人状態二人でのお試し対決。

 手順の確認ってぇ意味合いもあるがね。


 対決自体は、俺とお嬢様でやる訳だが、ジャッジてか、確認にエクスシーアが来ている。

 いや、おまい忙しいだろうが商会長。まぁ、ビギナーの試運転にプロが付き合ってくれてるってぇみたいな物なんだから、文句は言わんが。


「我が君」

「うん?」

「我が君とお嬢さんの対決、今回の目玉に成るので、そのつもりでいてくれ」


 はい?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ