ギルドにも事情は有る
色々と、私的な事情が重なって、執筆が進みませんでした。
遅くなった挙げ句に短くて申し訳無い。
冒険者ギルドで、遺跡探索の進捗を聞く。通常の探索の方は、やや遅れ気味ながら着実に進んでいるのだが、“扉”の方の守護者討伐は、現在、レイドパーティーを募ってる最中だとか。
「この街で活動していたS級冒険者が『修行っのっ! 旅っにっ出てっ来るのであるっ!!』と言って、出て行ってしまったので」
「ああ、成る程」
最高位の戦力が居なく成ってしまった為に、その補填が必要になったってぇ事か。つまりは大体、バフォメットが悪い、と。
俺も一応は冒険者では有るんだが、そもそもがDランクな挙げ句、領主なもんだから、依頼を掛ける訳にも行かないんだろう。
そもそも、迷宮探索ってぇ依頼自体を出してるのが俺だしな。
これで、冒険者ギルドの方から、俺に指名で依頼とか出したら、俺の依頼で俺を雇うとかって、意味不明な状態に成っちまうからなぁ?
それは兎も角、安全第一でやって貰う分には、俺としても文句は無いんで、多少遅れ気味だったとしても、気にはしないで貰いたいものだわ。
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報告を聞いて、ギルドマスター室から出て来ると、何やらギルドホールの方がざわ付いていた。『何だろね?』と、イブと顔を見合わせつつも、ホールまで出て見ると、どうやら、新人冒険者と中堅冒険者とが、何やら揉めているっぽかった。
俺が、ギルドの方に頻繁に顔を出す様に成ってから、こう言った事はめっきり減ってたんだがねぇ。
てか、このギルドで新人冒険者ってのは珍しい。と、言うのも、俺の街が大森林の奥深くに造られた街と言う関係上、そもそもの採取なり討伐なりの難易度が、元々高めに成っているからな。
余り、新人向けって感じじゃあ無いんよね。悲しいけど。
その上あの新人、見た所、ソロの様だから、余計になんよね。




