信仰心
纏まっての執筆時間の確保が難しく、時間が掛かってしまいました。
遅くなって申し訳ない。
『【提案】なら、教会を創る許可を下さいませんか?』
「教会?」
そう言えば、家の領地って教会なんざ有ったっけ?
そう言う信仰じみた物って、人が居ればどこからともなくやって来て布教してるイメージが有るから、既に住み付いて居そうな気がしてたんだが、そう言えば、この街の土地って、一応領主である俺の所有に成ってるから、俺の許可なしに、そう言った建物って建てる事は出来ないんな。
もしくは寄進したとかって事実があるとか。
まぁ、そんな物に寄進する程信仰心とか無いんだけど。
あ、俺、『光の女神の愛し子』な挙句、『闘神の化身』ってぇ立場やん。これで信仰心無いとか、ちょっとアレか?
そもそも、光の女神ってか光の神か。の方に関しちゃ、ちゃんと神託とか下されてる巫女っぽい王女とか居る上、ファティマからも実在してるってぇお墨付きも有るんじゃんね。
闘神に関しちゃ、恐らく俺と同じ【プラーナ使い】の神格化だと思われる訳だから、言わば大先輩にあたる訳だし、これでも、前世祖先を敬う日本人だった訳だし、敬ってた方が良いんかね?
そう言う意味では、皇国の始祖さんも俺の先輩に成る訳だよな。何だろう、そう考えると、皇国の皇女さんをホストするのも、何と言うか俺がやるのが適当な気もする。
気のせいかもしれんが。まあ 、国王陛下の頭を悩ませてる一因が俺にも有るから、一寸だけ労っても良い様な気もしないでもない。
『【窺知】あの、駄目でしょうか?』
まぁ、別に変な信仰しようと言う訳でも無いだろうし、構わんかな? あれ? そもそも聖弓に信仰心とかあるのか? まぁ、良いけど。
ただ、聖弓の本拠地って、魔人族国な訳だから、その辺、どうするんじゃろ?
「構わないっちゃ、構わないけど、教会の管理とかどうするの?」
『【当然】わたくしが致しますわ』
うん? どゆ事?
「いや、聖弓は魔人族国所属だろう? てか、まさか、家の領地に移住するとか言わんよな?」
聖弓にはエリスの補佐をして貰えないと、多分、あの国色々と困ると思うんじゃが? それとも、全ての執務は、もう聖弓が居なくても、どうとでもなる位に人材も確保して、エリス自身も育ってるとか?
いや、そもそも聖武器達が、魔人族国の国宝なんだから、勝手に国の外に出てる現状自体が可笑しいんだがさ。
いや、一応、エリスの許可は得てるって事で良いのか?
いや、多分だが、アイツは、自分も同行する事前提で考えてそうなんだよな。
だから、その前提で許可したのを言質を取ったって事で、その後、エリスを執務に縛り付けて来たってぇ気がする。
『【歓喜】それはそれは素敵な提案なのですが、悲しいかな、個体名【エリステラレイネ】は、未だ十全に執務が行えている訳ではありませんの。後ろ髪は引かれますが、わたくしがコチラに移り住む事は、まだ出来ないのです』
まだ? いやいや、それ以前におまいはエリスの所有で、魔人族国の国宝なんだから、勝手によその国に移住しようとか企むなや。それだけで国際問題だからな!?
『【嘆息】なので今回は、『神聖トール・オーサキ教会』魔人族国支部の設立で妥協を……』
いや、待て!!




