一応エキスパート
色々とバタバタしていて遅くなりました。
短い上に遅くなり申し訳ない。
俺の執務室や領館は元より、町全体にも【結界】を掛けて貰う事にした。聖弓曰く『【肯定】出来はしますが、維持の為のコストが……』との事だったので、街の方とリンクさせている古代遺跡の端末にアクセスして、【結界】の方もリンクさせて貰った。
何と言うか、端末見た時の聖弓は、何とも言えない様な感じだったわ。
まぁ、ここまで大々的に古代遺跡を運用してる街なんざ早々ないからな。
『【再問】本当に邪神からのアクセス拒否だけで良いのですか?』
「うん、それでお願い」
聖弓が疑問に思うのも当然だとは思うけど、ただ、こっちとしても、街の方の出入りにあまり制限はかけたくは無いんよね。
何せ、家の街は隣国ってか、魔人族国との国境線であり、通商路でもあるから、様々な人種やら商品やらが行き来するし、“扉”関係での出入りや古代遺跡での探索何かもして貰ってる関係も有って、魔物ですら制限すると色々と障りが有ると言うね。
そして、魔族の制限すらも、色々と認めたくはないが、出入りが有ると知ってる身からすると、そっちも掛け辛いんよ。
そうなると、結局、『邪神だけ入り込まなけりゃヨシッ!』って所で妥協するしか無いんよなぁ。色々と葛藤は有るけど、色々。
『【了解】分かりましたわ。では、その通りに設定いたします』
普通なら、こんな簡単に【結界】の内容は弄れない筈なんだが、そこは【神聖魔法】と【結界】のエキスパートなだけは有るわ。聖弓。
『【確認】では、【結界】を発動いたしますね?』
「あぁ、頼む」
それほど掛からずに、設定が終わり、聖弓が【結界】を起動させる。本来なら、こう言った街全体の事に係わる事なら、周知すべきな気もするんだが、何せ、やってる事が邪神限定で、ちょっかい掛けにくくするってぇだけなんで、その辺は省略させて貰った。
いや、邪神に襲われない為に【結界】張ったよとか、どんな顔して宣言したら良いか分からんし。
因みに、この辺りの事はルールールー、ルーガルー翁経由で国王陛下には報告済み。
ルールールー曰く、『国王陛下が頭を抱えて居ましたと、御爺様が言ってました』との事。
まぁ、国王陛下には、『頑張ってくれ』と言っておこう。うん。




