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一仕事終えて

 遅くなりました。

 申し訳ありません。

 蝋封をして印を押す。確実に届くか分からないから同じ物を複数。現代日本の郵便、マジ最強だったとこの世界来て思った。

 獣人の王国だとサイレンが居るから、こんな風に複数手紙を書かなくて良いってのが楽だよね。国王陛下相手だと、ルールールーに概要だけ言伝て於けば良いから、なお楽だけど。

 俺がチラリと見たからか、すり寄って来たサイレンを撫でておく。と、足元に侍っていたミカとバラキも頭を擦り付けて来たんで、わしゃる。


「ルールールー、頼めるか?」

「分かりました」


 俺付きとは言え、ファティマは半護衛だし、イブは身の回りの世話何なんで、こう言った秘書めいた仕事は全部ルールールーに任せてしまってる。本人曰く、『普通のメイドよりは楽ですから』ってぇ事だけど、俺は個々人のメイドの仕事内容まで把握できて居ないから分からんが、そう言う物なんかね?


 取り敢えず、皇国へのお手紙を書いたんで、エクスシーア商会を筆頭に、幾つかのルートで届ける様に手配をして貰う。

 いやホント、前世の郵便って、マジで優秀だったんだわ。こうやって、複数ルートを設定しとかないと、単純に手違いだったり、魔物やら盗賊に襲われてだったりで紛失して、届かないとかって事が普通にあるからな、この世界。

 その上、前世でのそれと違って、郵便網ってのが整備されて無いから、人の往来の無い所にはマジ届かんからなぁ。


 そんな事を考えながら、ルールールーが出て行った扉を見ていると、(ミカ)達がピクリと反応し、ラミアーとセフィも扉に視線を向ける。うん? この気配って……


 イブとファティマは我関せずと言った感じで侍って居る。まぁ、俺に対して敵意は無いんだろうけどさ。

 あぁうん、そう言えば、最近、顔見せに行って無かったなぁ。とか思った直後、執務室の扉がガチャリと開く。


「来ちゃった、にゃぁ」

「……せめてノック位してくれ」


 一応、元人間だよな? その辺の常識とかマナーとかってどう成ってるんじゃろか? 猫耳を忙しなくピコピコさせながら、バストが入って来る。……今回は被害者いないよな? 一応コイツの事は周知してある筈だし。

 下手に止めようとかすると、幸せに無力化させられるから厄介なんだよなぁ。

 まぁ、一応、変に敵愾心を持ったり、絡んだりしなき無害っちゃ、無害なんだけんどもさ。


「おみかぎりにゃぁ、ウチさみしかったニャ」

「どこで覚えたそんな言い回し」


 夜の姉ぇさんかよ!?

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