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王族だから叶わない

 思うように進まず、今回はここ迄です。

 遅くなった上に短く、申し訳ありません。

 王妃様と家の女性陣。主にティネッツエちゃんと、なぜかヘンリエッタ王女の美容トークが盛り上がった。イブはどっちかと言えば料理の方に集中気味だし、ラミアーとセフィは全く興味が無さそう。ネフェル王女は、どっちかって言うと第一(セルゲイ)王子の方に視線を送っている。


 いや、秋波と言うより牽制的な意味で。第一王子が俺の方に熱心に視線を送ってるからなぁ。脳筋気味ってか、立派な筋肉が脳みそな第一王子、俺との模擬戦をやりたくてしょうがないらしい。いや、そこは戦闘力差を感じ取って自己鍛錬に費やして欲しいんだが。


「ト、トール殿は、また、力が上がっていないか!?」


 いや、実力差が分かるから、興味津々に成ってた様だわ。それと何故距離が詰ま(なまえよびにな)ってるんかね?


「師父は、厳しい鍛錬と自己摂生によって、常に己を鍛えているのだ! 強く成られるのは言わば当然!!」

「ほ、ほほう? その鍛錬に、私も付き合ってみたいものだ。模擬戦をしてみるなどはどうだ?」


 なぜ俺の自慢をネフェル王女がするのか? そして第一王子、不自然な程欲望が駄々洩れだな。特に台詞の後半。

 前に会った時は、言い出せない状況だったし、ここぞとばかりにって所か? 何と言うか、この王子お付きのベイルさんの苦労が目に浮かぶ様だ。


「王都ではやりませんよ、俺と遣り合いたいなオーサキ領まで来てください」


 王都で第一王子をズタボロにしたとか成ったら、色んな所に反感買いそうなんよね。例え第一王子が気にしなくても、そう言った身分云々に無駄に執着する輩って、一定数、必ず居るし。

 どれ程、王子本人が望んで本気で遣り合った結果だったとしても、『相手は王族なのだから忖度しないとはけしからん』的な。


 そう言った輩って、それをしなかった相手に、何かネチネチと口撃仕掛けて来るのが厄介なんよ。まぁ口撃だけじゃなく、憶測どころか妄想入ってるんじゃね? って感じの妄言をさも本当の事の様に垂れ流して広めたりとかね。

 噂話の厄介さってのは、俺が一番理解してる。


 その上で厄介なのが、自分達が垂れ流した妄想流言を根拠に『自分達に大義が有る』ってな感じに俺の方に嫌がらせをしてきたりとかなぁ。


 まぁ、そん時ゃぁ叩き潰すけど。物理的に、精神的に。


 だから、そう言った阿保の目の届かない俺の領地でならどうとでもって感じ。そっちでなら忖度も手加減もしないで相手できるからなぁ。まぁ、来れないだろうけど。


 俺の言葉に、第一王子がチラッと国王陛下の方を窺う。陛下は、その視線を受けてフルフルと首を横に振い、第一王子がガックリと項垂れる。


 まぁ、『模擬戦がしたいから』なんて理由で辺境にまで行けるほど、王族の身体は軽くないよねぇ。

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