表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
843/1157

今回、城〇内死す! デュエル、スタンバイ!!

 どの道途中で寝落ちするなら最初に仮眠を取る事にしました。

 それでも、これだけ遅くなるのですが。

 この方向で一寸調整して、なるべく予約投稿できるようにしたいと思います。

 遅くなって申し訳ない。

 ヒューヒューと不規則な呼吸が口から洩れている。声を出そうとしても掠れた呻き声にしかならず、喉奥から()()がこみ上げ、むせそうになる。


『【心配】マイマスター、大丈夫ですか?』


 ああ、ファティマが、俺の状態を訊ねて来る。全身の痛みを()()()()()浅く息を吐く。


「だい、じょう、ぶ、だ」


 予想通り、()()()()()()()()。一撃でも喰らえば、こう成るであろう事は予想していた。だからこそ、『どう、攻撃を受けるか』が問題だった。

 攻撃を喰らった直後に、アポリオンの近くに居れば、そのまま止めを刺されて居ただろう。


 だからこそ、俺は蹴りのインパクトの瞬間、流れに逆らわず、()()()()()()()()


 そうして、敢えて、遠くまで吹き飛ばされたんだ。

 矛盾している様に感じるだろうが、俺はアポリオンの膂力の高さに賭けた訳だ。あのバカげた力なら、アポリオン本人が追撃不可能な距離まで、吹き飛ばされる事が出来るだろう。ってな。


 遠投した外野手が、自らの放ったボールに追いつけない様に。ロングシュートを決めたサッカー選手が、自分の蹴ったボールに追いつけない様に。


 確かに、アポリオンの速度を目で追えないのも事実で、()()一瞬で距離を詰められ攻撃を受けるリスクも、確かに有ったが、どの道ジリ貧だったのなら、一か八かで距離を取った訳だ。


 そして、その賭けに、俺は勝ったらしい。

 ただ、この僅かな時間の間に、何か対応する策を考え付かなければ、さっきまでと同じ状態の繰り返しになるだけだ。

 当然だが、今も【プラーナオリジン】の循環加速は行っている。その分のステータスの上昇はしているだろうが、それでも、()()足りない。

 結局、今のままだと、俺がしのぎ切れるかってぇチキンレースをやる羽目になるのには変わらんからな。


 だが……

 俺の頭の中で、アポリオンの第二形態の、その変身のメカニズムがチラつく。()()が、引っかかっているんだ。

 いや、疑問では無い。あの変身に何らかのトリックが有るとかそう言った事では無い。そうではなく……


 アポリオンは、自らを形成する【オド】を凝縮する事で、新たな姿とステータスの上昇を得た。いや、エネルギー的な物の凝縮が出来るのは分かって居るんだ。俺の魔力装甲だってその類だしな。

 ただ、俺のソレと、アポリオンのソレとに、何か大きな違いを感じているんだ。


 ………………あぁっ!!


 ******


 俺を蹴り飛ばしたアポリオンがゆっくりと近づいて来る。能力が上がったってのに慎重な事だ。さっきもそうだったが、予想外の威力だった場合に、相手の罠を警戒するのは性格なんだろうな。自身が一方的に有利な立ち位置を得たいって言う。

 事実、それまで一方的な展開に成って居た訳だから、調子に乗って追撃して、予想外の反撃を喰らう事を恐れているんだろう。

 一方的に攻撃できる程の力の差が有るなら、むしろ冷静に対応した方が、ソレが覆る可能性は低いからな。


 だが、今回ばかりは、その慎重さは裏目だったぞ、と。


 俺は、大きく息を吐きだし、呼吸を整える。身体のダメージは【プラーナ】の循環で回復済みだ。


「さて、アポリオン、アンタにゃ悪いが、ここからは俺のターンだ!!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ