表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
803/1157

情報、鮮度が命

「あの、差し出がましい様ですが、何故、とお聞きしても?」


 それまで黙って成り行きを眺めていたヘンリエッタ王女が、そう尋ねる。

 いや、王女さんや、あんた俺の立場知ってるじゃんよ。まぁ、良いけど。


「その前に1つ、自己紹介を……()はオーサキ辺境伯領、領主、()()()()()()()辺境伯だ。今日はギルドマスターに用があって参上した」


 俺の名乗りを聞いたピエール達が動揺する。まぁ、分からんでもないが、名乗りも、名乗らせもしなかったのはそっちの方だからな?

 後、ファティマからの視線が痛い。本来なら身分を隠して、冒険者達に喧嘩を売らせる算段だったからな。それで叩きのめして、その後身分をセンセーショナルに明かして、『あ、あれが辺境伯だったのか!!』『なんやて!!』って方向に持って行くってぇ予定だったんだけど、しょうが無いじゃん!! このままだと絶対拗れそうだったんだから!!


『【進言】『【ドラゴンスレイヤー】の』が抜けています。マイマスター』


 あ、そっち? いや、その位なら、知ってるかな? と。ほら、そもそも、この領自体、ドラゴンスレイヤーの功績で貰ったってぇ建前じゃんか!!

 ……いやまぁ、さっきのピエール達の反応見ると、知らない連中も居そうなんだけんどもよ。


「ド、ドラゴンスレイヤー!!!!」


 って、やっぱり分かって無かったんか~い!! ドラゴンスレイヤーだと知って、俺の事をまじまじと見るピエール。

 神官女性の方は真っ青な顔に成ってるし、その他のパーティーメンバーもちょっと焦り顔。

 まぁ、こんな所で、領主な竜殺しに出会うとは思わんよね。

 でも、出会ってしまったんよ。ある日森の中で!


「さて、名乗った事でも分かって貰えたと思うけど、俺は無期限に、この領地から離れる訳にはいかんのよ」

「あ、はい」


 貴族な上に、ドラゴンスレイヤーだと聞かされてしまった所為で、無駄にギルド内に緊張が走っちまってるわ。


「そもそも、ピエールだったっけ? あまり【魔王】の情報を掴んで無いよね」


 俺がそう言うと、ピエールの顔色が、少々悪くなって行く。


 ……図星だったみたいだな。


 とは言え、ベリアルのヤツ、何の活動もしてないっぽいんで、情報が手に入らないんは、しょうがない事だとは思うがね。

 下手すりゃ、【魔王】であるベリアルが【魔族】だって事すら知らん可能性だってあるな。コレ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ