何が問題なのか。それが問題だ
光の女神の言う所の問題が、この王位継承だとしたら、次期国王が決まっちまえば、騒動は終止するだろう。
ただ、じゃぁ、誰を次期国王にするのかって事に成ると、一気に複雑になる。
いや、普通に内部干渉だし、そもそも第13王女に『王位継承に興味ある?』とかって聞いた所、『え? ワタクシが成らないといけないんですか?』って返されるくらいには、王位に興味は無いらしい。まぁ、ヘンリエッタ王女の後ろに居る貴族も同じ様に思ってるかどうかは分からんけどさ。
聖王国内部での権力闘争やら王位継承権での争い。問題が有るとすればそんな所だろうかね? あーいや、そう言えば『魔女派』だったっけ? ソレがらみの可能性も有る、のか? ただ、そもそも『魔女派』についてはヘンリエッタ王女と聖近衛騎士の証言以外の物が無いから、その辺、確実って訳じゃない。
なんでアレはまた別件って事にした方が良いんかね? そもそもヘンリエッタ王女を狙った理由がハッキリせんのだよな。
ヘンリエッタ王女を魔女へと堕としたいからなのか、それ以外の理由なのか。まぁ、当代一の上、筆頭聖女の家系だって所からして、狙われる理由なんざ幾らでも有りそうだけんども。
ただ、ルールールーからの報告書には『魔女派』ってヤツの記述は無かったんよね。
まぁ、禁書に書かれているってぇ事だし、どうも、外部に漏らしたくない話らしいし、表に出て来ない話なんかね?
いやまぁ、この二人の厨二設定ってぇ可能性も有るんだけんどもさ。
その辺、疑い出したらキリが無いんで、頭の片隅に残しておくに止めておこう。
そもそもの話、光の女神が“問題”の具体的な内容を明示して無いのが悪いと思うんよね。実際に聖王国内での“問題”は山積みだし、解決方法もハッキリしない。第一に、ヘンリエッタ王女が狙われてるのも“問題”っちゃあ、“問題”なんだが、これについても継承権がらみなのかその『魔女派』から何らかの理由で狙われてるのか、はたまた、単に生きていると都合が悪いって連中が居るからなのか、それとも別な理由が有るのか。
そもそも、問題解決の糸口を探す為にルールールーに色々と調べて貰ったにも拘らず、余計“問題”が何なのかってぇ、根本的な部分の謎が深まるってなぁ。解決の糸口どころか、むしろ難問になったわ。
困ったもんだわさ。マジで。




