報告を読む
話が練り切れず、ここまでで限界でした。
遅い上に短くて申し訳ない。
何と言うか、予想通り過ぎる内情が見え隠れしてて、どんな時代のどんな世界だったとしても、人間のやる事なんざ、早々変わるもんじゃ無いんだなぁってな感じで、『ふうん』と言うのが、その報告を読んだ時の俺の正直な感想だった。
ルールールーからの報告書は、いつもの様に、この短時間でどうやってってな感じに詳しく情報が書き連ねてあった。
いや、いくらエクスシーア商会が聖王国まで販路が有るって言っても、手紙がここまで高速で行って帰ってってするのは早過ぎんか?
確かにルールールーん所に情報収集頼んでたけどさ、俺としては聖王国に来てる諜報員を使えればってくらいの腹積もりだったんじゃが?
一体どうやって、物理的に手紙が運ばれたのか……うん。謎だ。
まぁ、それはそれとして、何と言うか、宗教と政治を一緒にするのが悪いとは言わんし、それでも上手くやれる手段なんざ幾らでも有るだろう。言っちゃぁなんだが、その国の頂を象徴として、その下を合議制にしてみるとかさぁ。まぁ、それだけで上手く行くって保証もなければ、そんな感じにした所で、腐敗するときゃ腐敗する訳だからなぁ。
俺は性善性悪どっちの説も押さないし、何ならその辺個人個人で違うとさえ思ってるけど、それでも朱に交われば赤くなるとは思うし、水は低い所に流れるとも思ってるから、集団内で権力を持っちまえば、自分だけに都合の良い方に、思考は行っちまうだろうとは思う。
あれだ、スタンフォード監獄実験のアレ。環境が人の意志を変えるって言うあれだ。いやまぁ、ちょっと違うかもしれんが、そんな感じだろうさね。
それはそれとして、聖王国内は今、政治的内紛とも言うべき状態に成ってるっぽいんよね。まぁ、原因は50人は居ると言う王子王女のせいな訳なんだけんどもさ。小国群と言い、聖王国と言い、好きだな、戦争。
俺は嫌いだけど。




