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まぁ、分かってた事ではある

 色々とあって遅くなりました。

 申し訳ない。

 聖王国の二人が俺達に同行する事を決め、イブ達と合流するべくキャンピングカーの方へと向かう事にした訳だが、聖王国の二人がラミアーに向ける視線がちょっとね。蔑んでるとかそう言うものな訳じゃ無いんだが、視線を向けられてる本人(ラミアー)は、かなり鬱陶しがってるって感じなんだわ。

 ヘンリエッタ王女は幾度となく声を掛けたがって入るみたいなんだが、ラミアーの方が微妙に避けてると言うかね。


 だからと言って、ヘンリエッタ王女の興味を削ぐ為に、ラミアーが実は魔物だって事は、言っても詮無い事なんだとは思うんだわ。

 見た目ただの美少女で、意思疎通も出来る相手な訳だからな。まぁ、【超能力】だったり【エナジードレイン】だったり【魅了の邪眼】を持ってたりってぇ、特殊能力てんこ盛りだけんどもさ。何と言うか、俺の周りって、特殊能力持ち多いから、いまさらその程度、ねぇ?


『【嘆息】だいぶ、環境に毒されていますよ? それ』


 うん、俺も言っててそう思ったわ。俺の周囲が特殊過ぎるんだってさ。


「類は友を呼ぶぅ~」

『にたものどうしぃ』

「よし、黙っとこうか」


 自分の事は平凡だとか、口が裂けても絶対に言えないけどさ。道徳的常識って意味では、それ程大外れしてるつもりはねぇんだわ。

 それは今は関係ないとして。今回、ラミアーにはウイッグを付けさせてない関係で、聖王国関係ってか、光教会関係から見れば、禁色を纏った人物=神子って事は一目見れば分かる様に成ってる訳だ。

 もっとも、俺から言わせれば、ただの白子(アルビノ)に過ぎん訳だが。

 そう言う意味で言えば、俺も【身体能(フィジカルエ)力向上(ンハンスメント)】を切っちまうと、同じなんだけんどもさ。だからこそ、その事自体に特別感なんて物は全く無いんよね。


「か、神子様が、いらっしゃるなんて!!」

「成程、ヘンリエッタ様。つまり【神託】はこれの事を指して……」

「いえ、【神託】では『トールきゅん』とハッキリ仰られていました。ですが、トール様のお近くに神子様がいらっしゃっているのは偶然ではないでしょう!!」


 偶然だよ? 全くの。古代遺跡(ダンジョン)を探していたとは言え、ラミアーが眠ってた古代遺跡だったってのは偶然に過ぎないんよね。


「ラミアーの事は紹介しますんで、兎に角、落ち着いてくれませんかね? 貴女達がその調子なので、その神子様本人が警戒して、私の後ろから離れてくれないので」

「ぶ~っ、大体いっつも後ろに居るもん~」

『あたしはまえ~』


 よし、しがみ付くのは止めて貰おうか。特にセフィ。そこ胸部装甲だから、そこにしがみ付かれるとオファニムから出られん。

 強引に行けば出られるけど、確実におまい吹き飛ばされるからな?


『むぅ~。でもみんなんとこいくまでは、おふぁにむぬがないよねぇ?』

「まぁ、そうだけんども」


 どうやら、今は離れる気はないらしい。まぁ、その事自体は困る事は無いんだけんどもさ。ただ、魔物’S(モンスターズ)がくっついてると、何でか対抗する様にミカとバラキも足元にすり寄って来るんよね。いや、まぁ良いんだけどさ。


「……皆様、随分と仲がよろしいのですね」

「家族ですので」

「師匠!! わたくしは!?」

「家族では無いだろう」

「そんな!!」


 そもそも、ネフェル王女の方は押し掛け弟子じゃん。それも偶に模擬戦するだけの。下手すりゃ、所謂、世間的に言われる師弟に比べるとかなり関係的には薄いかもしれん。


「てか、ネフェル王女、ヘンリエッタ王女と挨拶はしなくて良いんですか?」

「そうですね、どうやらひと段落は付いたようですし、挨拶、した方が良いですよね?」


 そりゃ、まぁ。そう思って俺が頷くと、ネフェル王女が、俺に目配せをする。ああ、そう言えば王女同士だから、俺が紹介せにゃならんのか。通常であれば、目上の者から名乗るものな訳だけんども。下手に国同士の上下を決めっちまうと、色々拙いもんな。

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