旗管理
少し、寝落ちてしまいました。
遅くなって申し訳ない。
色々、あった……
いや、本当に。
あの後、一路港町を目指してた訳だけど、いや、ひっきりなしに来るんだわ。トラブルが。
これがToだったりLoveの付く方だったらバッチ来いって感じだけれど……うん嘘だ。俺、そっち方面来られても困るわ。
どんな形でもトラブルはノーサンキューだわ。うん。
まぁ、兎も角、普通に盗賊に襲われるわ、魔物にも襲われるわ。土砂崩れで道は塞がってるわ、橋は流されてるわ。山賊にも襲われるわ。etc.etc。
「力技で押し通ればどうと言う事もない~」
『ないぃ~』
「著しく前提がおかしい」
力技前提ってどうなのよ。いや、実際力技で押し通って来たんだけんどもよ。特に橋が流されてた時は、【念動力】有り難うございました。ラミアーさん。
「うむ、苦しゅうない~」
それ以上に問題なのは、捕まえた盗賊に山賊に。もはや馬車に乗ら無いんで、上に積んであるってぇ状態。これ、街の門兵さん、通してくれっかね?
まぁ、兎も角、色々とあった訳だが、もうすぐに港町には着く予定。これ以上、トラブルが無ければ良いんだが……
「それは、フラグゥ~」
『ふらぐだぁ』
うん、俺も一寸、フラグ臭いとか思った。でもさ、ここで『どんと来いやぁ!!』とかって言っても、やっぱりフラグな気がするんだよな。
「力技で押し通ればどうと言う事もない~」
『ないぃ~』
やっぱりそこに行きつくんか。まぁ良いけど。
「次はどのような者が相手でしょうね? 師匠」
「脳筋発言は止めとけ? 普通の野郎ならドン引きするから」
「その様な軟弱者は、引かせておけば良いのです」
信じられないだろう? コレが王女の発言なんだぜ? 次々にトラブルが起こってるからってより、実戦での戦闘が満足できるだけ行われているからか、ネフェル王女がツヤッツヤだわ。
流石に武者修行を行う系の王女様だよ。てか、この王女、こんなに脳筋だったか?
『【苦笑】脳筋じゃなければ、そもそも武者修行などには出ないと思います。ましてや王族が』
「まぁ、そうだよなぁ」
正論過ぎて涙が出そうだわ。取り敢えずミカとバラキをモフって精神を落ち着かせよう。
「アン!」
「ワン? ワオン!!」
ミカとバラキを呼び寄せてモフリ倒す。こういう時、オートで馬車がってか、コイツはキャンピングカーな訳だけど、まぁ、馬車と言えなくも無いんだから、おおよそ馬車って事で。オートで馬車が動いてくれるのは便利だぁね。
そんな風に、少っしばかり現実から目を背けていた訳だが……
「何か、聞こえた?」
「ん、呼び、声?」
「どこかからか、焦燥感を感じ取れます!トール様!!」
俺が、何かの声の様な物を感じたと同時に、イブもその声を感じ取れたらしく、首を少し傾げながら俺に同意する。
と、ティネッツエちゃんも、“誰か”の感情を受信したらしい。まだ、姿も見えない内から感じ取れるって、結構強く感情を発露させてるってぇ事だ。
「フラグ回収ぅ~」
『かいしゅうぅ』
いや、俺もそう思ったけれども!!




