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忙しい忙しい

 頭が重い、風邪だろうか?

 遅くなって申し訳ない。

 当然の事だけど、聖王国って言ったって、信仰の下に一致団結してるってぇ訳じゃぁない。

 そこは人間ってモノのやってる事なんで、特に上層部で長い間権力なんて物を握っちまってる連中は、腹に一物を抱えてるなんて事は、ある意味、当然の事だともいえる。


 本当はもうちょっと、人の善性って奴を信じたい所ではあるんだかね。

 ただまぁ、どんな国だったとしても、その上層部ともなると、国家の運営にも関わるし、他の国とも渡り合わないといけなくなる訳だから、真白(まっさら)じゃぁやっていけないってのも理解は出来るんだけんどもよ。


 今回、聖王国は、自国の影響力を高め様として、最も民衆が苦しんでいる時に手を差し伸べる事で、熱狂的な支持を得る為に、わざと静観を決め込んでた訳だけど、目の前の苦しんでいる人達を見過ごせなくて、ルティシア嬢はその手を差し伸べた訳だ。


 まぁ、その事が、今回の事に多少なりと影響を与えているのは確かだし、貴族としては自国の利益に損を与えてる訳なんだから、決して褒められた事じゃぁ無い。飽くまで、その国の貴族としてだけんども。ただ、人を助けようとする志も、その行動自体も、非難される様な事じゃぁ無いとは思うんよね。


 それはそれとして、小国群の方の戦争が激化して、それで出た難民が大量に出たから、受け入れてほしいって事なんだわ。


「どう、する?」

「あおん?」

「ワン!! ワオン!!」


 話を聞いたイブがお茶を淹れ、俺に差し出しながら俺に聞いて来る。そんなイブの動きに気が付いたのか、足元に居るミカとバラキも、俺の方を見た。


「受け入れるよ。当然」


 首都に成ってる、この街の拡張はまだ予定にはないが、“扉”向こうに砦と街は建設する予定では居るし、その為に人員は幾ら居たって多いって事は無い。

 そもそも、その建設が始まってる“扉”は()()一か所でしか無いんだ。

 実際、既に3ヶ所程の“扉”の行く先は確認してる訳だし、その内の1ヶ所に関しては、その向こうが延々と原生林だって事も確認している。


 “扉”の出先に国の確認できた場所に対しては、取り敢えず国との繋ぎを取っての外交から入らないと、ただの侵略に成るんで、その時の交渉の是非如何で“扉”を封鎖しなくちゃいけないって場合も有るからなぁ。


 ただ、原生林だった“扉”が有った場所には、砦は作る事は決定している。要は、『新しいエリアが解放されました』みたいな状態なんで、『取り敢えず周辺を含めて調査しなきゃいけんだろう』って、こったな。


 まだ、大森林内部だって、絶対的な調査が終わってる訳じゃぁ無いんだがね。

 そんな訳で冒険者も随時募集してるし、それに対する商売要員やら、冒険者なんて荒くれ者が増える事での治安の悪化を引き起こさない為にも、兵士の数も増やさなくちゃならない。


 まぁ、人手は有って困る事は無いんよね。


 それよりも、小国群はこれからどう成って行くんだろうねぇ。まぁ、今の所対岸の火事状態だし、積極的に顔突っ込んで行こうとかとは思って無いんだけどもね。


『【苦笑】オーナー、それ、フラグデス』


 マジで?

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