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沽券:土地・山林・家屋などの売り渡しの証文。

 王族のホスト役をやるのは同じ王族ってのが不文律で、次点が公爵か公爵の子息子女。

 第1王子にしろ第2王子にしろ、折角、見目だけはホストやってても可笑しくは無い……おっと間違った。ホスト役をやれば、相手から好意的に受け止められそうな、整ったエクステリアなんだから『活用しときなさいよ』と思う今日此の頃。


 決して口には出しませんけれども。不敬罪ですしおすし。


 てか、何かどっかの国王様(おじさん)の目が、嫌~な感じで輝いてるのがなぁ。


「確認だが、本当に貴様が【ドラゴンスレイヤー】なのか?」

「確に、そう言われているけど、その場には他の人間も居たからなぁ。最後の一撃だとか、作戦を立てたのが俺だったりはしたけど」


 【邪竜】の時は最後の一撃を【ニーズヘッグ】の時は作戦を立案して、囮に成っただけだからなぁ。まともに相手したのって魔導王国の時だけかぁ? って、言っても。アレも意思の無い人形状態のヤツだったし。


 『まともに単独で【竜種】と戦っていないだとっ!! そんなもの本当の【ドラゴンスレイヤー】とは言えないな! 一週間後にまた、ここに来て貰おうか!! 本物の【ドラゴンスレイヤー】って奴を見せてやる!!』とか言われたらどうしようかね。いや、別に言われても構わんか。【ドラゴンスレイヤー】って称号が無くなった所で何の痛痒もないし。


 そうなったら、これ以上グラスに『オマエ、いい加減冒険者のランクを上げてくれ!! オマエ程の男をいつまでもDランクにしてたら、俺の沽券に係わるんだよぉ!!』と言われなくなるかね? 沽券に係わって、売り渡す事に成るなら、アパートでも借りとけやと言っておこう。


「で、王女様のご家族には俺の容姿は聞いてなかったんですかね?」


 別に隠してたって訳じゃ無いんだから、聞いてたって可笑しかない筈なんだが……それともこんな子供に国を良い様にされた事が恥ずかしくて箝口令でも敷いてたんかね?


「いや、聞いてはいたんだ、聞いては」


 そんな事を言いながら、口元を押さえてチラチラとこちらを見る王女様。何だよ、本当に。これはあれか? テンプレートにしたがって考えると、俺に一目ぼれしたとかって話か? ふふ、罪な男だな、俺も。


 って、思えられる程ナルシストだったら、人生もっと楽だったんだと思うけんどもよ。まぁ、そんな事は無いだろうさね。ただ、困惑してるってぇ感情は見え隠れしてるから、戸惑ってるってのは確かなんだろうがね。

 そもそも、俺の姿的には10才前後の少年にしか見えんからなぁ? もし、一目惚れとか言い出したら、確実にショタコンじゃねぇか。いや、俺、半ズボンとか穿いてないけど。

 その上、実年齢はもっと下だし、公称は17才だけんども。


「そのなんだ……」


 何故、顔を赤らめながらもじもじしてるかな? この王女様は。あれか? 一目惚れ説濃厚に成ったんか!?

 ショタか? ショータローコンプレックスか? 鉄〇28号の出動か!?


「き、貴様と手合わせを願えないだろうかっ!!」


 あーうん。そんな所だろうとは思ったわ。

 てか、俺に近付いてくる奴、脳筋多すぎなんじゃぁ!!

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