自己責任と言う理
少し考えが纏まらす、ここまでしか仕上げられませんでした。
短くて申し訳ない。
こっちの方で一定数毎に救出していても、数の上ではまだまだ疑似ゾンビの残数は多い。
流石に戻れなく成ってるレベルの冒険者連中は、操っていると思しき魔族からのレスポンスが早いっぽくて、積極的にこっちを襲ってくる。
ガギンッ!!
「ひい!!」
冒険者の疑似……いや、もう疑似とも言えないレベルなんだが。ゾンビは、普通に武器を使って来やがるからなぁ。
まぁ、ラミアーの【念動障壁】を突破出来るレベルでは無いみたいだが。
「大丈夫だから、落ち着いてやってくれ」
「は、はいぃぃ」
まぁ、【念動障壁】、透明だから、剣とか突き立てられたら落ち着かないのは分からんでも無いが。
「聖弓頼む」
『【了解】分かりました……』
返事はしたが、その後、俺をじっと見る。言いたい事は分かるが、無言のプレッシャーは止めてくんねぇかなぁ。
必要な犠牲って言葉は正直嫌いだ。犠牲なんて物は無い方が良い。ただ、どうしたって手遅れって事象はどうしたってある。この冒険者疑似ゾンビだってその一つだ。
魂を削っちまう“薬”を使い過ぎたが故に、すでに魂そのものは、恢復不可能な程に『摩耗』しちまってる。これは、【純魔力】で【魔力】そのものをこそぎ落とした時点で死が免れないって事でもある。
例え、倒れない程度に収めたとしても、そもそも恢復を出来ない程に『摩耗してる』訳だから、【プラーナオリジン】を注ぎ込んだとしても底の抜けた桶に水を注いでるのと同じで、全くの無駄に成る。
その上、その状態だと回復はしやがるからな。
つまりは、魔族の傀儡として“動かされる”かここで“止められる”の二択しかないってぇ事だ。
まぁ、どの道、すでに手遅れって事な訳だ。だから、こちらがしてやれる事と言えば、【ターンアンデット】で安らかに輪廻の輪へと返してやる事くらいしかない。
もしかしたら、何か助ける手段が有るのかもしれない。だけど今、それを研究する様な時間などない。
エゴ、だとは思う。だけど……
聖弓の【ターンアンデット】で倒れ伏す冒険者を見る。確か、ヴォルフガングの取り巻きの中に居たやつだ。
「許されようとは思わんよ。お前らは道を間違った」
全ての決断と、その結果は、冒険者本人の選択で、この“結果”も、その一つでしかない。
「気にしてる暇はない。患者はまだまだいるんだからな」




