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規格外の家族

 目下の懸念材料は、【魔力剥がし】に時間がかかる事。それと完全に剥がし切れない事があるって所か。

 まぁ、魂の恢復の方の、俺氏しか対応人員が居ないってぇ問題よりは些細な事かもしれんが、実際問題、実戦だと、まだまだ使えないレベルでは有るんよね。

 大量の【純粋魔力】をぶつけて押し流してるだけと言う、大雑把な方法なんだから、どうしても時間は掛かるし、取りこぼしも出る。

 今はジャンヌとイブの二人だけだけれど、獣人の王国での実戦では、人数を出来るだけ増やしておく心算では居る。

 ただ、その為の指導は、やはりソレに慣れている人間の方が好ましいだろうから、イブ達には実戦レベルで使える位には熟練度を上げておいて欲しい所なんだが。


『【不満】どうしても、完全に押し出せないのデス』

「もっと、大量、の、【魔力】、送る?」


 周囲に、あれだけ【魔力突風】吹き散らして於いて、まだ出力上がるんすか、イブさん。そもそも、魂の総量が【魔力】のソレより多ければゾンビ化から解放は出来るらしいんだけんども、やっぱり、敵の【魔力】が残ってると都合が悪いんじゃろか?


「てか、こう【魔力】を圧縮して高圧力で押し出したり出来ないんかね?」


 高圧洗浄機みたいに。


 そう言うと、ジャンヌとイブが二人共して、俺をジト目で見て来た。いや、ジャンヌ表情変わらないんだけど。イブもジト目がデフォルトだけんども。


「圧縮、難、しい」

『【嘆息】通常、【魔力】を圧縮する事とか出来ないデス。むしろオーナーはどうやって【プラーナ】を物質化まで出来てるのかの方が謎なのデス』


 え? マジで?

 でも、エクステンドなら、ウリもラファも使ってるんだが? てか、それを言っちゃったら、ミカとバラキなんか『質量を伴う残像』とか出してるんだけんども、F〇1みたいに! F〇1みたいに!! あれらだって、【プラーナ】圧縮してないと出来ないよね?


『【苦悩】何と言うか、オーナーの義兄妹は、色々と規格外なのデス』


 ミカは義母代わりだったから、義兄妹じゃ無いよ? しかも実弟は、アレと言うね、『血は水より濃い』とか言う格言が有ったけど、俺にとっちゃ『乳は血よりも濃い』んよね。


『【不服】そう言う、揚げ足取りはよいデス。兎に角、普通は【魔力】を圧縮したりとか出来ないデス。オーナーの()()が規格外なだけデス!!』


 文句言いながら、ちゃんと言い直してくれる、そんな律義さが好きだわ。てか、そうか、魔術のエキスパートのジャンヌがそう言うなら、【魔力圧縮】は出来ないんだろう……


「頑、張るっ!!」

『【唖然】ちょっ! 聞いていましたか!? 個体名【イブ】!! だから、【魔力】の圧縮は出来ないのだと言ってるのデス!!』


 ジャンヌがそう言うも、イブの方は鼻息を荒くして、フンスッとヤル気を漲らせる。さっきまで難しいとか言ってたと思ったんだが、何がイブの心に火を付けたんだ?


「まぁ、やらせてやれよ、どの道、今は行き詰まってる所なんだし、トライ&エラーを繰り返せば、何か別の方法とか思い付くかも知れんだろ?」

『【困惑】ぬぅ、確かにそれはそうデス。オーナーがそう言うなら、試してみるだけは、試してみるデス。ですけど、期待はしないで貰いたいデス』


 まぁ、頼むわ。

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