結界門でGo
ちょっと体調を崩して、書くのが遅くなりました。
申し訳ない。
うん、まぁ、今の光教会が以前の様には成らんであろうって事は良く分かったわ。狂信者って怖いわぁ。精神に作用させて、邪教徒の精神を崩壊させる結界てさぁ。
「当然、その辺は本人の選択で行いますが」
結界の施された“門”を見上げる俺に、司教さんはそう言った。
『これ潜った時、邪教徒だったら精神崩壊起こしますからね? 邪教徒じゃないなら大丈夫なんだから、潜れるでしょ?』ってぇ事らしいんだが、要は踏み絵だよね? これ。
もし逃げ出したら、そいつはクロってぇ訳だしな。これの恐ろしい所は、別にブラフじゃないって所か。当然だが、魔族もいけるらしいぞ? もう一度言う。狂信者って怖いわぁ。
てか、こんなもん設置できるなら、魔人族国、内戦寸前にまで行かんかったんじゃね?
『【嘆息】そもそも以前は、その権限を持って居た司教が……』
ああ、邪教徒だったんだっけか。幹部クラスの。それじゃぁ確かに、対策なんぞ出来んわ。てか、もしかしてガープが魔族に成ったのも、そいつの手引きだったのかね? まぁ、今と成っちゃ、確かめる術なんざ無いのだけれども。
まぁ、以前の様な事が起こらないって分かっただけでも、朗報って事にしとくか。出来る限り係り合いに成りたくなくなったけど。
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来た時と同じ様な盛大な見送りで光教会から離れる、取り敢えず、お布施は奮発しといたが、後で招待状とか送って来ねぇよな?
件の“結界門”、取り敢えず全員が無事通過した。いや、無理に潜る必要って無いとは思ったんだが、何でか全員がやりたがったんでなぁ。
「忠、誠心、を見せ、ました」
「トール様を信じていますので!!」
……何で“結界門”を通るのが忠誠心を見せる事に成るのかが分からんのよ。イブさんや。てかティネッツエちゃん、確かに俺は光教会から神子扱いされてたけど、別に俺を信仰してるから平気って代物じゃないからね? あれ。
てか、俺は家族の様に思ってるんだが、この二人からは信仰されてるの? 俺。
おおう、何だか壁の様な物を作られてる気分なんじゃよ。
『【苦笑】そもそもボクは人間じゃないのデス』
そうだね。聖武器だものね。ジャンヌ。
「右に同じぃ」
魔物だしね。ラミアー。
『わたしもぉ~』
せやな、セフィ。
『なんかてきとうだねぇ。つっこみがぁ』
せやな。いや、この辺ツッコミ始めたら、収拾つかなくなるじゃん? ジャンヌなんてそもそも信仰心なんて物の持ち合わせか有るのかの方が怪しいし、ラミアーはそもそも吸血鬼だぞ? 魔物そのものが出生不明な謎生物なんだから、どう言う扱いに成るのかなんて分からんのよ。
セフィに関してなんて、古代の【竜種】な挙句、現在、神様で、その分け御霊なんだぞ? 神が神に何をどうしたら干渉するんだか。
いや、光の神は、一度それ、やってるのか。だとしても、この場合の力関係ってどう成っとるんじゃろ?
まぁ、それはそれとして、当然というか、犬達も問題なく通過できた。いや、ミカ達が望んで邪神なんぞ信仰するわきゃ無いし、もしも【加護】とか得てたら、姿形変わってると思うし。名前も……マルコシアスとかに改名しなきゃならんかね? もしくはケルベロスとか?
自分で考えててなんだが、何だろうね、このしっくりこなさ加減は。
まぁ、ミカ達が、邪神に見初められるって所が思い浮かばんだけかも知れんが。
ヘカテ―……
……あれ? 何かゴーストに囁かれた気が……いや、気のせいって事にしとこう。なぜか、その方が精神安定上良いって、俺の第六感が言ってるし。うん。




