国視点で自分の立ち位置を考えてみる。うん、分からん
今回はここまでで力が尽きました。
短くて申し訳ない。
『【結局】それは、他国の貴族に一方的に借りを作るのは、獣人の王国的に拙いんで、優秀な元軍務卿を送ったって言うていの形での、借りを返したって事にしたいんじゃないのデス?』
「……いや、元軍務卿来られても、むしろ困るんじゃが?」
お礼の訪問販売は御免なんだがね?
『【嘆息】元軍務卿としては、多分『冒険者のドラゴンスレイヤー』ではなく、個体名【オーサキ辺境伯】強いては国に借りを作ってしまってると言う状態なんだと思うデス』
ああ、今回全くの個人の事で動いてるつもりだったんだが、周囲から見たらってぇヤツだよな。実際、当初の宰相さんも、その辺りを懸念してたし。
それでも今は魔族の暗躍を確信して貰えてるみたいだし、俺が、それを阻止しようとしているって辺りは、信じて貰えてるみたいだけど。
あれだよな、『闘神』の信頼度、半端ねぇよな。てか、侍女さんにしろ、宰相さんにしろ、ソレで信用して貰えてるってぇ部分が有るんだがね。
俺自身はその『闘神』について、何も知らんのだが。
いや、多分、大昔の、【プラーナ使い】だったんだろうって薄っすら思ってはいるんだが。具体的な神話やら、逸話やらは全く知らんのよね。
まぁ、俺自身、闘神の分身のフリなんざするつもりなんて全くないから、知らんでも構わないとか思ってるけどな。
下手に調べて、乞われてフリとかし始めたら、その方が騙してるみたいで嫌だし。
取り敢えず、トンチキな事を言い出した元軍務卿様には、色々と理由を付けて帰って貰った訳なんだわ。
「しかし、そうか、第三者から見た視点かぁ」
今は、国王陛下にも話を通して、獣人の王国との外交を重ねつつあるけど、基本、“扉”で偶々出くわして交渉をして伝手を得たとか思ってるんだろうな。
まぁ、詳しい俺の思惑とか話してないし。いや、もしかしたら、ルーガルー翁経由で、全ての事情を分かってるかもしれんが。
これはあれだな、一回、国王陛下にも、ちゃんと事情を話しておいた方が良いかもしれんな。自分の口から。
その上で助言貰っといた方が良いだろう。何せ俺、貴族的な立ち位置での振る舞いとか全くわからねぇし。特に国同士のアレコレとか特に。




