傍から見てるとハーレムなんだろうが
ラミアーが首筋で、セフィは掌。そしてサイレンは指先。俺からの【プラーナ】供給の場所も好みが有るというか何と言うか。
基本、俺が相手の体に手を当てて供給する事が多いから、一般的なのは掌って事に成るのか?
『【疑問】オーナーはTOKKUNNの時は踏みつけて供給してるデス。なので、一番多いのは足なんじゃないデス?』
黙まらっしゃい! そう言うのは、飽くまで例外なんよ。なのでカウントに入れません。
さて、何でこんな話をしてるのかと言えば。
チャプチャプと音をたてながら俺にしゃぶりつく魔物三匹。うん。ラミアーとセフィとサイレンだ。その上でそれに触発されたのか、バラキもなぜか俺の顔をペロペロと嘗めて来てる。
何かワードが不穏当過ぎて、猥褻発言してる様相を呈しているが、まぁ、純粋に嘗められてると言うか何と言うか。つまりは、身体のあちこちから吸われている訳だ【プラーナ】を。樹液をたかられてる楠の木かな?
イブはこれに加わろうかどうしようかと悩んでるし、ジャンヌの奴はゲラゲラ笑っていやがる。ミカは何か生暖かい目で見てるだけだし、ウリとラファは傍観決め込んでやがるし。止めなくて良いのかとオロオロしてるティネッツエちゃんだけが、コイツ等の中での良心だわ。ホント。
てかいい加減、周囲の目も有るから止めてくれませんかね? マジで。
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さてさて、何で俺がこんな事に成って居るかと言えば、サイレンが言付けを持って来たからだ。話の内容は、所謂禁書を探して見た所、ネクロマンサーの新たな記述が乗っている本を見つけたと言う事で、宰相さん自らが、ここの、獣人の王国側の砦に持ってくるから、しばらく待ってて欲しいと言う事だった。
宰相さん自らってぇ事は、それだけ機密に近い本なのかな? とも思うが、単純にあの人がここに来たいだけなんじゃ? と疑っちまいそうになる。
いや、宰相さんの最終的な俺に対する信仰心じみた執着を見るとさぁ。何度言っても俺が【闘神】の分身じゃぁ無いと認めてくれんのだよ、あの人。
まぁ、ここの砦の視察とかも有るんだろうけんどもさ。ただ、宰相って立場の人間が、こんな所までホイホイ来るってのは大丈夫なのか? 特にあの人、国王の代理ってか、実質、獣人の王国運営してる様な物なのに。
まぁ、他国の事だし、あれこれ口には出さないが。
そんなこんなでサイレンが来たんで『おつかれさん』って意味も込めて指先に【プラーナ】集めて嘗めさせてたんだが、何かラミアーがしがみ付いて来て、首筋からチューチュー。ラミアーはそもそもそう言う習性の種族だって事もあってか、別に集めんでも勝手に吸えるのがなぁ。てか、エナジードレイン、接触してれば出来るんだから、別に首筋、甘噛みする必要は無いんじゃありませんかね!? 今更だけど!! それより、せめて俺に許可取ってからやれや。
で、そんな状態に成ってたら、セフィが指咥えて、俺の方をじっと見るのよ。瞬きもせず。うん。死んだ魚のような目でずっとこっちを見続けてる無言の圧力に勝てませんでしたとも。
それでそこにバラキが飛び込んで来て、今こんな状態。4頭にしがみ付からてる状態なんで、下手に動けず移動も出来ない。いや、動けなくは無いんよ。全員引き摺り回す事に成るが。
流石にそれでケガさせるのもなぁとか思って、動くに動けない。
てか、おまいらちょっと吸い過ぎじゃないかな!? いや、これくらいの量なら全然平気だけんども、掛かってる時間的にさぁ!!




