表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
437/1158

屋根裏の決闘。いや、実際に戦ってる訳ではないんだが

 少しバタバタしていて、遅れてしまいました。

 申し訳ありません。

 トランス状態にして情報を聞き出すにしても、向こうの護衛だとか侍女さんだとかが居る状態だと、流石にまずいんよね。だからと言って二人っきりにしてくれとか言うのも(はばか)られるんだが、ただ、この姫さん、割と周囲の人間振り回すタイプなんで、結構、勝手に抜け出したりしてるっぽいんだわ。


 まぁ、それに関しちゃ、()()()()()()()()()()して、やりたい事が有るからなんだろうけどさ。


 その辺り、上二人の皇子の方がもっと上手く動いてるらしいんだわ。ルーガルー翁が、この間愚痴りに来てたよ。皇子抜け出してる間、裏ではバッチバチの暗闘が繰り広げられてるらしい。流石に暗部とは連携してるっぽく、皇子殿下や姫殿下もそでぞれお互いに囮になって見たり、フェイント掛けたりして、防ぐのが大変だとか。

 ただ、それ言われても、流石に俺だって、四六時中、姫さんとご一緒するってぇ訳にゃいかんのだよ。特に風呂トイレ寝室とかは特に。


 あの国の皇族連中が、何探してるんかは分からんが、割とギリギリの所で、何とか食い止めてるってぇ感じらしい。

 まぁ、がんばってくれとしか言いようが無いが。


 つまり、皇族連中、全くの個人で動く時間ってぇのが存在するって事な訳だ。


「あれ? だったら、姫さん狙わんでも良いんじゃ? 他の皇子連中だったとしてもかまわんよね?」

『【否定】皇子が単独で動いている場合、その時間の多くは、マスターと姫が公的に一緒にいる場合が殆どですので』


 ふうん? そんな感じでうごいてるのか。そう聞くと、向こうも俺の動きは牽制ってか、注視はしてるって事か。

 成程、向こうは向こうで、俺と姫さんをなるべく一緒にしておきたがってるって事なら、確かに姫さん狙った方がやり易いのか。


 流石に姫さんが単独で動きたい場合は、俺が同行してない時間を狙ってるんだろうけど、他の皇子よりかは俺と開けられる時間が似通るだろうからな。

 俺が時間がある時は姫さんの時間も空いてる、イコール単独で動ける時間って事な訳だ。

 なら、タイミングは読み易いって事だぁね。


 ******


 まぁ、予想はついてた事だけど、俺と別れた後、早速動きを見せてくれた。具体的には宛がわれてる寝室に戻った後、手早く着替えたかと思ったら、早速動き出したわけだ。

 恐らく子飼いの隠密らしき奴らが隠れ潜んでたけど、俺の知覚にゃばっちり感じ取れたからね。取り敢えず、姫さんと一緒に動いてるこいつ等を引き離す所からなんだろうけど、俺が動く前にルーガルー翁の一派らしき者達がとっとと動き出し、皇国の隠密と牽制しあっている。


 成程、こりゃ、お互いに動けんわな。

 ルーガルー翁側の隠密が姫さんの方を追いたがれば、姫さん一派が後を追わせない様に動き、姫さん一派が主を追おうとすれば、ルーガルー翁の手のものが追わせまいと邪魔をする。これじゃぁ確かに千日手になる訳だ。

 じゃ、そうやってお互いに動けないって事で、俺は俺でやらせて貰うんで、がんばってつかぁさい。


 つっても、どっちも俺の事なんかにゃ気が付いていないだろうけどさ。むしろ気が付けたら大したもんなんだがね。

 さて、どちらからも邪魔が入らない内に、姫さん確保しちまいますか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ