規模が違う
PCが壊れ、ここまでしか書けませんでした。
その為、少し短目ですが、申し訳ありません。
俺が帝都に着いた時には、既にエライ有り様だった。いや、もうリアル怪獣バトル。
全高40~50mは有りそうな、何か肌がゴツゴツしいブラキオサウルスっポイ生き物が、美しかった町並みを蹂躙している。
何と言うか、こうウ○トラ怪獣って感じ。
帝都にも最低限の守備を残していた筈だが、それらはほぼ避難活動にまわってる様に見える。
そらそうだ。相手は【オド】を喰らう怪獣。下手に近付けば、兵士の方が昏倒しちまう。
ムシュフシュは城を目指すと言うよりは、ひたすら街を蹂躙する事を目標にしてる様に見える。
『【流石】マスターの想定通りの様ですね』
「ああ」
ベリアルって魔族が何をしたいかってことを考えたとき、真っ先に浮かんだのが復讐って事だ。詳しくは分からないが、ベリアルは、この魔導都市で何らかの工作をしていた。まぁ十中八九、大量の【オド】を喰らう為の算段だろう。ってか、魔族の基本指針って、自身の趣味か食欲かの二択しかねぇし。もっとも、その個人の趣味が個々人で別々すぎるのと、大概が碌な事にならないってだけで。
【オド】を必要とする魔族である所のベリアルが、【オド】を大量に食らいつくす【変異種】である所の“竜種”を連れてるって事は、自分が喰らう為って事じゃない訳だな。
そうなると考えられることなんて一つしかないだろう。そう、復讐ってか嫌がらせ? まぁ、嫌がらせにしちゃ、ちょ~っとばっかし、規模が大き過ぎるんだがね。
魔族ってのは、基本的にプライドが高い。いや、事実、邪神に見初められて【変異】をしてるんだから、普通の人間よりかは、1段階上の存在なんだろうさ。
だからこその自意識。だからこそのプライド。
格下だと思っていた相手に、計画を邪魔され、追い立てられて、そのプライドはズタズタだろう。
だからこそ、その皇帝の苦しむ顔が見たいとか、考えるのはある意味自然な事なんだわ。
そして、あの引きこもり皇帝の大切にしているのは、国民であり、この国だ。
ベリアルがこんな方法を取ったのは、それ故なんだろうさ。




