ヘーゲンバッハからの手紙
私事で少しバタバタとしていて短くなってしまいました。
申しわけありません。
ヘーゲンバッハん所にね、『ここの代官ってどうなのよ?』って手紙を送ったのよ。まぁ、ついでにダンボースの評判もなぁ。
何せ、俺達この新大陸の内情なんざ全く分からないからな。だったら知ってると思う人間に聞いてみた方が良い。
ついでにアイツの肉体改造の度合いを確認したかったしな。
内容をかいつまんで要約すると、代官は平均的な役人で、中央に居ても毒にも薬にもならん様な奴らしい。仮にも交易都市を任されてる代官がそんなんで良いのか? とか思ったんだが、ファティマ曰く『【推測】これより上だと出世欲が強く大きくやらかしますし、これ未満だと能力的に“無”の付く有能さなのでしょう』との事。ああ、重要な場所だから無難な人事にしたって事か。
ただ、無難な人事ですら賄賂が横行してるってのはどうよ。
『【当然】役人の給料なんてたかが知れてるデス。その上で自分の資産を増やそうと思えば、賄賂か横流しか横領しか無いのデス』
え? 役人でしょ? 給料事情ってそんな感じなの?
『【嘆息】マスターも自分で稼いでいるではないですか』
『【苦笑】役人と言っても、上級貴族って訳じゃ無いのデス』
マジか、家の奴等には、充分な給料を払おう。うん。
ヘーゲンバッハは、ダンボースについても知ってたらしい。曰く、自分に甘く他人に厳しい小悪党で、女癖の悪さでも有名だそうな。ついでに言えば、俺の思ってた通り、三代目だったわ。
今はこんなんだが。
そう思いながら、足元で土下座の姿勢からビタイチ動かないダンボースを見る。ちょっとやり過ぎたかな? まぁ、これはこう言うもんだと思っておこう。
因みにヘーゲンバッハは、遂に70kg台にまで減量を成功させたそうな。うん。頑張ってるな。




