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そしたまた旅の空へ

 監視用のドローンを供に付けてヘーゲンバッハ子爵を解放する。


「分かってるとは思うが、運動を止めたりだとか、同じことを繰り返したりだとかしたら……」

「サー!! 分かって居りますです。辺境伯様!! サー!!」

「サー!! 子爵様の事は我々がキッチリ管理しますので!! サー!!」

「サー!! だからと言って自分達の訓練を疎かにはしないと誓うでありますです!! サー!!」

「「「「サー!! イエス!! サー!!」」」」


 ビシリッと整列をして、俺に敬礼をするヘーゲンバッハ子爵一行。

 しばらくの間俺の手を離れるんで、ちょっとばっかし念入りにOHANASHIをさせて貰った訳なんだがね。主にプッシュアップからのダッシュ、スクワット、スキッピングロープのローテーションの上、力尽きたらプラーナ注入エンドレスを。


 見事なまでに頭空っぽに成った様で、こっちの言う事を素直に受け止めて貰える様に成ったわ。


 別に俺、この国で影響力が有るとかって訳じゃねぇから、ここまで畏怖されても、子爵の立場に如何こう出来るってぇ訳じゃないんだが。まぁこのまま変な気を起こさない様に成ってれば良いか。


『【恐怖】えげつない位に自らの存在を刻み込んだのデス』

『【当然】マスターの威光に触れれば、傅かずにはいられませんから』


 良し、おまいら少し黙っとこうか。


 何時までも、この子爵にかかずらってる訳にも行かないんでな。こっちだって暇じゃあねぇんで。

 ロボ監督に新造して貰ったドローンは、監視用の四つ足型個体と、それに伴い、定期的に報告をしに来てくれる飛行型個体とのセットに成っている。

 って言っても、俺の持ってるマーカーを目指して来て報告したら戻って行くってぇ簡易仕様のだが。いや、これだけでも十分凄いんだがね。ただ、これ一個作るのに、エライ種類の素材が必要だったし、今ん所、これ、ロボ監督ん所の遺跡(ダンジョン)工場(ファクトリー)くらいでしか制作できねぇんで、大量生産とか無理なんだが。


「悪いな、こんな物まで作って貰って」

『構いませんよ、そもそも素材は持ち込みな訳ですし、工場ブロックの設計変更端末だって、偶には弄って遣らなくちゃいけないなとは思ってたのですから。むしろ渡りに船って感じです。製造側のロボ達も、いつもとは違う製品を作れて喜んでましたし』


 相変わらず、シンギュラリってるロボ達と言うかゴーレム達と言うか。

 構わないと、言ってくれるのは有り難いんだが、場所を提供して貰ったり、ダンジョンの一部機能を使わせて貰ったりと、色々と世話に成っちまったのも確かなんよね。

 その内、何か、お礼をせんとな。名前付け以外で。


 ダンジョン町で予想以上に時間食っちまったが、まぁ、致命的に遅くなったってぇ訳じゃない。まぁ、暫くはこの大陸を旅しますかね。主に地理的な位置やら距離やらを確認したり、“扉”使って、貿易とかが出来るかとかな。


『では、また、遊びに来てください』

「ああ、世話に成ったな」


 見送りに来てくれたロボ監督に別れの挨拶をして、俺達は、ダンジョン町から旅立った。

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