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ダンジョンへ

 最低限の仕事はして欲しいもんだ。

 何か、呆けてる受付に俺は溜め息を吐く。


「お、おい!!」


 後ろから声がしたんで、男を放り渡すと、結構な音がしてヒキガエルの鳴き声の様なうめき声が聞こえた。まぁ、自分達の仲間なんだから、ちゃんと面倒見てやんなさいと言っておこう。


「で? 遺跡(ダンジョン)の情報が欲しいんだけど」

「は、はいっ!!」


 いや、オッサン、立ち上がって敬礼とかしなくて良いから、情報早よ。


『【流石】サー! 容赦なしです!! サー!!』

『【驚愕】この程度ならクールに流すデス。息巻いていたボク達とは立つ次元が違っていたデス!』

「アオン?」


 ******


 未だ生きているってぇダンジョンは、この街から乗り合いの馬車で半日ほど行った所に有るらしい。ここから半日て、朝一で行っても着くの午後なんじゃが? ダンジョンアタックなのに朝一から入れんってドユコト?


『【情報】サー! ダンジョン前に簡易的な拠点が存在するそうです!! サー!!』


 ああ、そう言う事ね。


「まだ生きてるダンジョンだけに、不意の問題が出てきた場合に備えてるってぇ訳か」

「?」

「どゆこと?」

「どうしてですか?」

「アオン?」

「ワン!」


 俺の回答に、一斉に首を傾げる娘さん達。だから(以下略)


『【反応】ガタッ! デス!!』


 そう言うの良いから。


「まだ生きてるって事は、増設をし続けてるダンジョンって事だろ? それは、未だにオーパーツを製造をし続けてるって事でもある訳だ」

「むう!」

「……きけん、だね」


 流石にイブとラミアーには分かったらしい。オーパーツの危険さは、さっきまでも話してた通りだ。生きてはいない、休眠状態にあったダンジョンでさえ、多脚多砲塔戦車が増殖してたり、シリンダーが触手生やしてたり、ダンジョンから離れて活動してたりする訳で、それが生きているダンジョンであるなら、その辺りの自己改造もどんな方向性に成っているかなんて事は全く分からない。


 ぶっちゃけ、何かの作戦行動中だったであろう、マグマゴーレムの所為で死にかかってるからな俺。


 主要都市とダンジョンが離されているって事には、あんな風にオーパーツが外に出てきた場合の時間稼ぎ的な意味合いも有るんだろう。

 そんな事をかいつまんで説明すると、ティネッツエちゃんが瞳を輝かせる。


「すごい!! すごいです!! とーるさま!!」


 何かつい最近も同じ様な(くだり)やってねぇか?


「いや、ちょっと考えれば分かる事だし、そもそも凄いのはこの仕組み作った人間で俺じゃねぇからな?」


 と言って見た物の。ティネッツエちゃんの俺に対する眼差し変わらない。何だろうね? これ。何か酷く居心地が悪いわ。


『【驚愕】少しの情報で、すぐにそこに行きつくとは、マスターは天才か!!』

『【得意】また一人、オーナーに屈服した者が出たのデス。良い傾向デス』


 絶対、おまいら俺をおちょくってるよな?


『『【焦燥】ギクゥ(デスゥ)』』


 後でOHANASHIだおまいら。

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