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帰ってきましたマイハウス

すみません寝落ちをしてしまい予約ができていませんでした

この所、ちょっとバタバタとしていたので

言い訳にもなりませんがorz

 王都の事件から時間が過ぎ、俺達は自分の領地に戻って来ている訳だ。いや、いつまでも王都になんざ行ってられねぇってばよ。

 こうやって家の街並みを見ると、計画的に作り過ぎてるってか、新興住宅地かよって位に画一化が進んでて王都みたいな(おもむき)がないんよな。いや実際、新興住宅地なんだが。


 王都の方は魔物暴走(スタンピード)であんま活躍して無かった冒険者達を中心に後始末が進んでいる。ってか、そう言う依頼を出させた。第一王子に。

 俺が頭を吹っ飛ばした牡牛。ゴーゴンって魔物だったらしいが、それも含めた魔物の扱い自体は冒険者の方が上だからな。こう言った物は適材適所でやって貰うのが一番だろう。

 それにこう言った依頼で雇用を生み出しとけば、後始末に駆り出される事に成らずに済んだ兵士、稼ぐ場所が無かった冒険者共に不満は出辛いだろうさね。


 死骸の始末そのものもそうだが、血の染み込んだ農地の土の入れ替え、不幸にも巻き込まれた家の瓦礫の撤去等々、やらなきゃいけん事なんざ幾らでもあるからな。


 その為に、俺への褒賞は全部金銭にして貰ったし、それに商会からの見舞金も上乗せして復興義援金として冒険者ギルドの方に寄付してきといたんだからよ。

 まぁ、金だけ出せば良いって物じゃないんだろうが、これ以上出しゃばって目立つのも考え物だしな。

 一応中立を謳っちゃいるが、どうも、第一王子寄りっぽく見られてるらしいんだわ。俺。いや、むしろ擦り寄って来てるの第一王子な気もするんだが。周囲の人間や第二王子派にとって、“どっちが”ってのはあんま関係無いらしいんだわ。拒絶して無いんだから第一王子派だってのは極論過ぎると思うんだがね?

 まぁ、そう言った諸々もあって、早々に王都を離れたって事情もあるんだわ。


「はい!! お誕生日おめでとう! イブちゃん!!」

「おめでとうございます」

「おめでとうございますね! イブ様!!」

「ハッピーバースデイ!! イブちゃん!!」

「イーブ!! おめでとう!!」

「あー、そのおめでとう」

「どうですか? イブさん!! そのオルゴール、先生に言われて作ってみたんですが!」

「おめでとう。イブちゃ~ん!!」

「おめ、でと」

「あり、がと」


 ……うん、ちょっと現実逃避が過ぎたわ。今日はイブ9才の誕生日。で、何で俺が現実逃避してるかと言えば。


「トールちゃんも可愛いわよぉ!!」

「ぶふっ、うん可愛い、可愛いよ、トールちゃん」

「ブッ! 着ぐるみ、着ぐるみのトールさん、グブッ! ブフッ!」

「えーと、似合ってるよ?」

「……」

「トール、様、かわ、いい」


 着ぐるみ再び。そして、イン、イブの膝の上。

 ねぇ、背丈殆ど一緒の着ぐるみ男子を膝の上に乗っけるのって、きつくないですかね? イブさんや。

 ルールールーとオスロー、マトスンが微妙に視線を逸らしてやがる。そしてキャルとヴィヴィアン、後で泣かしちゃるから覚悟しとけ。


 今回の誕生日は、イブたっての願いで身内だけのパーティー。

 前みたいに外で贅沢するってんでも良かったんだがね。家の中でやりたかったらしい。そう言えば、ちゃんとした“自分達の家”ってのはここが初めてだったっけか。


 そしてこれもイブからのお願いで、メインが鳥の丸焼きでのフライやらグラタンやら串焼きと言った料理の数々。

 前世的にはケータリングの定番と言ったモノばっかりなんだが、今世では、珍しいって物ばっかりだ。

 俺も助言をしたにはしたが、メインでレシピ等の提供をしたのはファティマとジャンヌ。やっぱ、この世界、微妙に前世と被ってるよな。

 それでもこれだけ再現できるってのはすごいと思うけど。食事事情的には、流通を押さえてるって事も有って、家の領、その辺強いからなぁ。

 カニクリームコロッケやら、エビグラタンやらエビフライやら、イブ、この辺好きなんよね。子供らしく。


 そんなこんなでイブの誕生日なんだが、俺に着ぐるみをお願いしたのもイブなんよね。何故これをお願いしたんだろか? おじさん的に結構キッツイのよこれ、いやまあ、今の俺、まだ五才だけどもさ。


 けど、ま、イブさんご満悦みたいなんで、まぁ良いか。

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