こういう内容だとシャルウィ……とかってつけられがちだよな
2022/10/22 ダンスフロアに着いた以降の描写を少し増やしました。
この修正による物語に対する影響はありません。
元々、夜会参加とか考えてなかったから、ダンスホールとか作ってなかったんよね。
なんで、第二夫人のレッスンが決まってから、急遽建造したんだが、まぁ、いつもの通りドワーフ連中と冒険者の皆様にはお世話になりました。
「まぁ!! ダンスをする為だけの建物なのね!!」
そんなダンスホールは、俺の屋敷から渡り廊下使って行った先にある訳だが、これは別にダンスホールって物に特別感を出したかったって訳じゃなく単純に屋敷に周囲にダンスホールほどの広い建物を建てるスペースを確保できんかったってだけの話なんよね。
うん、まぁ、部屋数やら敷地の関係上やらで、内部リフォームとか今の屋敷の建て増しって形では対応出来なかった事もあってなぁ。それ故の苦肉の策だったんよ。喜んでる第二夫人には悪いが。
それでも、外見イメージ自体は鹿鳴館辺りをモデルにして図面を描き出してるからな。俺のダンスホールのイメージってアレなのよ。
流石に現物を見た事は無いが、アニメとか浮世絵とかからのイメージでな。
ただなぁ、よくよく考えれば俺が主催するって訳じゃなかったんだから、練習だけなら食堂のテーブル片付けるだけでも充分だったんじゃね? って、着工してから気が付いたんだわ。
俺の心情とは裏腹に周囲の人間は『何ができるのか』ってワクワクしてたし、雇用を作るのも領主の仕事だから、そのまま決行したけんどもよ。
まぁ、「今後の外交などで使えますね、我が君」って、エクスシーアが言ってくれたから、全くの無駄出費って訳じゃねぇのが救いか。
いや、こうして第二夫人が喜んでくれてるだけでも上々な気がするが。
うん、ちょっと身内に甘すぎるかもしんない。
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「いやぁ!! マイロードが私を頼ってくれるとは!!」
ダンスホールってかボールルームて言うのか? に入ると、銀髪がキラッキラしてた。うんアルフレドだ。一応こいつも公爵家子息らしいし、お手本ぐらい出来るだろうって事で呼んだ訳なんだわ。
実際、俺の身長と釣り合う練習相手なんざイブくらいしかおらんし、そうなると第二夫人のお手本の相手がなぁ。
え? ラミアー? ラミアーはそもそも踊れるかが怪しいしなぁ。半分魔物だもの。
『【抗議】私もダンスは出来ますよ?』
あ、はい。いやだから、体格的な問題だってばよ。別にファティマ達にダンスが出来なさそうとか思って無いし。むしろ上手いだろうなぁとか思ってる。
『【弁解】ちゃんとロボットダンス以外だって上手に出来るのデス!』
だから疑ってないと……出来るんだロボットダンス。むしろ、ちょっと見たいわ。
さて、アルフレドと第二夫人な、流石に同じ国の公爵家の人間同士だけあって、お互いに顔は見知ってたらしく軽く挨拶を済ませる。てか、手の甲にキスとか実際にやるんな。立場的に下の者から貴婦人に対しての礼儀だったか。美男美女だとこんなに絵に成りやがるんじゃね。うん。悔しくなんて無いんだからね!
で、練習を始める前に、実際にアルフレドをパートナーにして第二夫人が踊って見せてくれたんだが、結構激しいのな。ステップワークを使って右左と回転しつつも全体的には反時計回りに移動する。
ゆっくり目に見えるけど、伸ばした腕のスピードとか結構な物になってる。
正直、こう言ったダンスって、手と手を取って左右に揺れてるようなイメージしかなかったから、かなり意外だった。
ただ、そのステップワーク自体は幾つかのパターンの組み合わせみたいだし、いわゆる1・2・3って感じの繰り返しが多いんで、それを覚えるのが先かなぁって感じだわ。
むしろ、あのゆったりとした動きに見えて結構な緩急のつけ方がどうなってるのかって事の方が興味が尽きない。
全体的に優雅に、しかし細かい所では勢いよく大胆にって感じか。
これって、今は二人で踊ってるだけだから邪魔も障害物も無いけど、実際には結構な人達の中で踊るんよな。それも全員が同じ様に。
やべぇ、社交ダンス、結構面白いかもしれん。オラァ、ワクワクして来た!!




