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息抜きだって必要だよな

「酷いのじゃぁ!! ワシを放置して戻って来ないなんて、何をしておったのじゃぁ!!」


 うん。ぶっちゃけ忘れてた。色々あったんだよ、色々と。

 俺が風呂に汗を流しに行った後、『すぐ戻る』と言った俺の言葉を信じて、犬達とドッグランで遊んでいたらしい。


 だけど、いくら待てど暮らせど戻って来ない俺に痺れを切らして、一人で館内を探索していたところをファティマに見つかり、スマキにされて、貴賓室のベッドに転がされたんだとか。朝まで。


 放置してた俺が悪いとも言えるが、隣国の領主館を勝手にウロウロするってどうよ? せめて、メイド娘の一人でも捕まえて同行させて居れば、こんな悲劇は起こらんかったんじゃが?

 そして、相変わらずのファティマの容赦の無さがね。隣国の女王相手にしてるってるのに、全くブレがねぇ。

 その上、キッチリと聖弓(ロボセイント)の方にはネットワーク通じて、泊まってくとか連絡入れてるってぇ、そつの無さがホント。


「兎も角!! 謝罪を要求するのじゃ!! 誠意を見せるのじゃ!! 今日はワシに付き合って貰うのじゃ!!」

「いや、申し訳なくは思ってるから、付き合うってのは吝かではないんだが、お前、仕事は?」


 俺がそう言うと、コイツ、露骨に目を逸しやがった。もしかして昨日も、打ち合わせにかこつけて逃げてきたんじゃ無ぇだろうな?

 それで結局、泣きを見るのは自分だからな?


「兎に角!! 今日は遊ぶのじゃ!! 反論は認めぬのじゃ!!」


 まぁ、良いけど。


 ******


 はい、と、言う訳で遊戯室に来たわけなんですが。

 いや、昨日来た時に、思いの外設備が充実してたんでな。俺もちょっと遊びたくなったんよ。

 書類整理に関しては……明日の自分に期待って事で。


「フオォォォォ!! 何じゃ? ()()は、どう言う遊具なのじゃ!?」


 うん? そう言や、転生した後、こう言った遊具とか見てねぇってか、遊ぶ様な場所すら行った事なかったな。

 てか、()()()と遊んだ事すら……

 いや、()()の子等とは遊んだか……ただなぁ、あれはジャンケン大会だったからなぁ。

 それでも遊んだっちゃ、遊んだことになるのか?


 ……ここにある遊具も、あんま一般的な子供の遊び道具じゃねぇよなぁ。かろうじてTCG位?

 いや、コレもこの世界的には一般的とは言い難いか。


 うん。ブランコとかシーソーとか、そう言った遊具も作ろう。うん。


 それはさておき、俺もここで遊ぶのは初めてだからな、コインって、普通に通貨使って構わんのじゃろか?


「あ、それはわたしが両替します」


 ルールールーに言われて両替をする。へぇ専用コインがあるんだ。


「表面の凹凸が大きすぎたり、コインの薄さだマチマチですと、遊ぶのには向いていないので」

「そう言うもんか?」

「下手をすると詰りますよ?」


 ああ、成程。ってこたぁ、結構、研究してるんだな……いや、だからまだ、遊戯室(ここ)出来てから半年くらいしか経ってないんじゃが!?

 いつ、そこまで研究してた!!


「遊び終わったコインは、プールしておく事も出来ますし、景品と交換もできます」

「……有るの? 景品」

「ドワーフの皆さんが習作等を提供して下さっています」


 へぇ、ドワーフの習作か……いや、何でコレ領主の館の中でやってるかね?

 普通に遊戯館として街に置けば、ストレス発散の場として活用できね? できるよね? 俺、そう言った嘆願書とか見た覚えないんじゃが!?


 何で、俺ん所まで、報告上がってきてねぇの? ナゼナニホワイ!?


「何をやっておるのじゃ? 早う来て、やり方を教えるのじゃ!!」


 エリスの言葉に、ハッとする。グルグルと考えてる場合じゃなかったな。今は、エリスと一緒に遊んでやらねぇと。

 そう、思い直し、俺は彼女と一緒に、思いっきり、楽しむことにした。

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