やって来たぞと勇ましく?
【一発開門拳撃試】ってのは、要はあの門を3回殴って開けるってぇ儀式の様な物らしい。まぁ、あの巨大門殴って開けられるんなら、そりゃ、力は見せられるわな。
「てか、3回?」
「うむ、3回一セットで一発通過をして貰う」
ワンコインで3回殴るって感じか。有ったな前世でそんなゲーム。
「で、やるのは俺一人で良いんだよな?」
そう訊ねると、タイガージョンが申し訳なさそうに頷いた。それは俺だけを試すって事が申し訳無いのか、全員が試しを出来ない事に対する申し訳無さなのか……
バフォメットはこの集落に何度か足を運んでるっぽいから、免除されるのは当然として、イブやラミアーは……まぁ行けそうだとしても、ルールールーには流石に無理だろう。
俺一人が“試し”を受ければ良いってんなら、何も問題はない。
身体能力向上はパッシブ。ブーストとアドアップはマシマシで、魔力外装は最低限。そしてプラーナの体内循環を濃密にしつつも加速、加速、加速、加速。
巨大門の前に立ち、あえて助走はつけない。
ざわついている周囲の声が、次第に聞こえなくなり、景色が眼前に集中して行く。
良し。
ここまでは集中できる様に成った。未だ、邪竜の時程には行かないが、少しずつ近づいては行っている。
いや、その事は後で考えよう。
振りかぶり、足から順に威力を伝えて行く。空気が纏わり付き、刹那、突き破られる。
ドンッ!!!!
音を置き去りにした拳が門へと辿り着き、ドコオオオオォォォォォンッッッッ!!!!!! と言う轟音が周囲を揺らしながら、一瞬で全開に……成ったどころか、反動で戻って来た所をさらに一歩進んで迎撃。
そのまま門を殴り飛ばした。
ガゴンガゴンと転がり滑り、岩壁へとゴガンッ!! とブチ当たりようやっと止まる巨大門の扉。
「これで良いか?」
すでに塵屑と化した門扉を見て、唖然として目を見開くドゥガッシ達。満足そうに頷くタイガージョンと逆立ちーズ。大笑いするバフォメット。イブさんとラミアー、おまいらが胸を張ってるのは何でじゃ?
『【当然】マスターならこの位朝飯前ですね』
『【歓迎】ここからオーナーの覇道が始まるデス!』
「ワンワン!!」
「アオンアオン!!」
「ゥワンッ!!」
「……この位は当然だと思ってしまうわたしは、ずいぶんと毒されたものだと思います」
何かごめんねルールールー。そしてジャンヌ、始まらねぇから覇道。
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何か、完全実力主義らしいやね巨人族。扉ぶっ飛ばしたら、なんか歓迎ムードに成ったわ。
「ヴァルモートによく来た!! ワシが巨人族族長!! エディーエイトランドだ!!」
族長だと言う巨人は、文字通り他の巨人族より頭一つ抜け出て身長が高く、その体もまるで鋼鉄の様に黒々と光っていた。
うん、ちょっと頭からなんか被ってくれないかな? 何故とは言わねえがちょっと姿見せんなや禿げ。
色々と人にお見せ出来ねえんだよオマエの姿。
「のう? 嬢ちゃん達、ワシを見てどう思……」
「言わせねぇよ!!!!」
まさかの下ネタかよ!! 男達が鍛え上げてる桃源郷じゃねぇんかよ!!
「って言うか、これでも力不足なんか? バフォメット」
「うむ」
即答かよ。何だよその筋肉!! 飾りかよ!!




