表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
201/1157

平穏の対価

2022/09/05 内容を書き加えました。ただ、それによってのストーリの影響はありません。

 商会やら俺の領の決算やらで、ここの所はデスクワークばっかりだわ。まぁ、街を作ってる最中なんだから、決算せんといけん事が多いのはどうしようもない事は分かってるんだがね。


 けどな、俺5才よ? それでなくても前世ですら、こんなに決算した事なんて無かったのに!!


 まぁ、働き過ぎだって思うんだかね。それでも仕事はやって来るんです。

 無心で確認してサインするマシンと化すとですよ。


 住人は……まぁ、商人と冒険者がメインだわ。普通の住人はほぼ来ない。

 うん。良いんだけれども。

 こうなると、都市計画そのものを修正した方が早いかもしんない。

 後でグレッソチューン達呼んで、話し合いかな?


 ******


 ラミアーはあの後、落ち着いた。ただ、スキンシップしに来ることが多くなったが。まぁ、こうやって、執務なんかで動いてない時なら別に構わない。運動してる時は離れて欲しいが。


 ただ、ラミアーがくっついて来てると、ファティマとジャンヌの機嫌が悪くなるんよね。イブとバラキも何か対抗してなのかくっついて来るし。あと、ルールールーの視線がね。

 え? くっつかれるのを放置するのも不味いんかね? ただ、これに関しちゃいくら言っても止めてくれんし、ラミアー。


 そうなるとイブとバラキも以下略。


 そっちはまだ良いんだ。自分達の仕事を終わらせた合間に来てるし、空気読んで俺が本格的な仕事をしてる時は離れてくれるから。だが、そこの柱の影から、わざとらしくハンカチ咥えて「キー!」とかってやってるキャルとヴィヴィアン。毎回毎回どっから嗅ぎ付けて来るんだか知らんが、おまいらはちゃんと仕事しろ。


 ******


 冒険者ギルドは、真昼間からアルコールをかっ喰らって管巻いてる輩も多い。

 そう言った殆どが、商人の護衛で来てる奴等で、一っ仕事終えての休暇を楽しんでるって所か。ガハガハ笑ってる様な輩は、柄は悪くとも素行が悪いって奴は居ない。まぁ、素行の悪いやつなんぞに護衛なんて任せんわな。


 こう言う暇を持て余した奴等を見ると、このままだと、色々勿体ないし、不味いやなとか思う訳だ。


 受付嬢に言ってギルドマスターを呼んでもらう。ここのギルマス、おれが公都に居た時からの馴染みのおじちゃんなんで、俺としてもやり易い。選んで推薦してくれたのはグラス。よくやったと言っておこう。


「ああ、お呼び下されば、こちらから向かいましたのに」

「うん? いや、用事があるのはこっちの方だし、それに息抜きも兼ねてだからな」


 俺がギルドに来たのは、依頼のためだ。

 緩衝地として造った平原の自国側に砦を造る事になったんよ。

 いや、こないだエリスが来てな、俺の方に砦は造らんのかと言われたんよな。

 俺がいっこうに砦に着手しないんで、疑問に思ったんだそうな。


「え? 要るの?」

「そりゃあ、必要なのじゃ」


 俺としては、魔人族国側には有るんだから、必要を感じなかったんだが、どうもそう言う事だけではないらしい。


「オヌシ様が此方を信頼してくれるのも、此方に対して敵愾心が無いのも嬉しいのじゃが、お互いに砦を作り、監視しあってると言うのは、国同士を安心させる為にも必要なのじゃ」


 面倒臭せぇな国同士。要するに、お互いを監視してるってぇ建前で、戦争なんか起こす気は有りませんよてぇアピールをしてる訳だな。

 国同士の信頼は、まるでデストピアみたいだわ。


 まぁ、それも平和を続ける為に必要だって言うなら、やりますがね。


 そんな経緯で冒険者の募集。砦、造る為にだな。家の領の工法、冒険者さん達の小遣稼ぎには最適なんで。

 家なんかは数日で建つけど、砦と成るとそうはいかない。ギルマスもこう言う依頼は有り難いんだそうな。

 そうだよな、ここのギルド、ほぼ常設依頼ばっかりだしな。


 その内、領の兵士とかも集めんとだな。冒険者から足を洗おうって奴等の受け口に成ると良いんだがなぁ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ