個人的な感想です
『会議は踊る、されど進まず』ってぇ言葉通りに、各国から来た将軍様達の会議は、紛糾するだけで進展ってぇ物が全くないままに時間だけが過ぎて行く。
その“時間”が、今いっちゃん無駄に出来ないんだってぇ事、そろそろ誰か、この将軍様達に教えてやってくれませんかね? 俺? 俺はそもそも敬遠されてるらしいんで、対象外ってぇ事で。
紛糾してる原因は、『本陣をどうするか?』ってぇ事。
詰まりは“安全な場所まで下げる”か“いっその事このまま突撃する”かってぇ事で分かれてる訳だ。
安全マージンを取りたいお偉方は、もちろん本陣を下げて、十分に安全を確保した上で、その場所から指示したいし、血気盛んなお偉方は、安全が担保できないのであれば、このまま突撃して、そもそも遠距離攻撃を潰せば良いって、主張してる訳やね。
仮にもそれぞれの国において重要な地位にいる方々な訳だから、『安全を確保して』ってぇ主張は分かるし、どれだけ離れれば安全が確保出来るか分からないんだから、『時間を重視して』攻め進んだ方が良いってのも分かる。
特に兵法においては、『拙速は遅巧に勝る』とも言われるし、俺も、侵攻した方が良いんじゃないかとか思ってる。
なんで、安全圏を確保したいお偉方は、その人達だけで後方に下がって貰って、侵攻する者はする者で纏まって進んじゃって良いんじゃないかな? とは思う。
まぁ、軍を二分にして、戦力を分散させる事には問題が有るとは思うし、じゃぁ、その場合の編成はどうするんだ? とか、そもそもの安全圏って何処まで行けば安全なんよってぇ疑問も湧いてる訳だが、それでも会議で無駄に時間潰すよりは、何にせよ動いた方が良い気がするんだわ。
とは言え、俺の意見なんざ求めてないだろうし、実際、軍の会議に呼ばれてもいないから、何も言わんがね。
そもそも、それで困るのは連合軍本体だけでしかないしなぁ。
などと言う事をラミアーが見つけてくれた狂信者共をセフィにカゴ詰めにして貰いながら、つらつらと考えて居る。
うん、居たわ狂信者共。それもしこたま。
「この一杯のために生きてるぜぃ〜」
『かんろぉ〜』
流石に、この大人数の思考を読んだり、カゴ詰めにしたりするのは、ラミアーとセフィの能力を持ってしても大変だったらしく、今は、二人ともに、俺の背中におぶさって、首筋をチロチロしてくれてやがる。
くすぐったいんだよ、チロチロはヤメレやチロチロは。
さてさて、カゴ詰めと言っても、あれだ、首だけ外に出した瓶詰めみたいな感じに成ってて、カゴの高さを身体が辛うじて爪先で立てる程度にして貰ってる。
それを1人ずつ地面に埋め、その場所から動けない様にした。
土に埋める作業は騎士団の連中にやって貰った。流石にコボルト多めの騎士団だけあって、土掘りはお手の物らしく、そう、時間も掛からずに、一面生首畑に。なんてシュールな光景でしょう。
「捕虜虐待だ!」
何か、埋められてる狂信者の1人が叫ぶと、次々に他の狂信者も同意して叫ぶ。
俺はその様子を冷ややかに見下す。
「いや、捕虜って言うか、おまいらまだ、ただ軍の位置を漏らしただけでしかなくて、言わば、軍事機密を漏洩したってぇだけだから、敵軍の人間だとも確定してないんだからな?」
詰まり、未だにこっちの軍所属で、ただの懲罰対象者でしか無い訳だ。
要はまだ、捕虜ってぇ立場でもないんよね。
自軍の兵士であるなら、それはこっちで処罰しても構わない訳だし、連合軍のお偉方には『軍紀を乱した者が居たので、こちらで対処するけどおけ?』ってな事は通達してある。ゾンビー放り投げられ事件で、各隊に動揺が広がっていた事もあって、少々の兵士同士の小競り合いが起こったりもしてたからか、軍をどうするかってぇ会議の方に意識が行ってるからか、『自分達で判断しろ』的な御言葉は貰っているからなぁ。
そんな訳で、今、懲罰房的な場所も無い事だし、基本、懲罰房って独房のハズだから、コレでも、そう、外れて無いだろうさ。
なので、おまいらは反省するまでその状態で居るが良いぞ?




