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言うべき事は言っておきたいトールです

 フラッシュさんパーティーは、領館に戻って来る頃には、すっかり大人しく成ってくれたんよね……いや、一人抜かして。誰とは言わんが。


 まぁ、これで独断専行はしなくなったとは思うんだが、鼻っ柱が折れるどころか、プライド粉々に砕かれて風化して散っちまったんじゃねぇかってぇ位にはシオシオに成ってたんで、少々不安なんよね。

 女騎士さんに至っては、俺と視線が合うと臆病な小動物並にビクついて、不審者かと思う程、オドオドした態度に成ってたんで、一寸やり過ぎたかな? ってぇ思わんでもない。


『【当然】身の程を知らない態度を取っていたのですから、格の差を思い知ったのであれば、当たり前の行動です』

「『流石はトールきゅん! 生意気Jkを分らせちゃったね!』と、光の神は言っておられます」


 ……女騎士をJk(じょしナイト)と略すのは止めれ。あと、別に分からせた訳じゃ無い


 前にも言ったが、決してパズス及び万魔殿を打倒するってぇ事に関しては、反対してる訳じゃぁ無いんよ。俺は。

 ただ、今の段階だと時期尚早だろうって思ってるだけで。

 いや、こんなもんは実際に直接的な被害を見てない人間の、後方からの傲慢な意見だってのも分かっちゃ居るが、こればっかりは各国の足並み揃えんと、被害ばっかりが拡大しそうだから慎重にやった方が良いと思うんよね。


 実際、魔族が生き物の感情ってか【オド】を糧として存在する生命体な時点で、人類の天敵の様なモンな訳だし、その大体が“絶望”だったり“苦しみ”だったり“憤怒”だったりってぇ、所謂『不の感情』で味付けされた【オド】を好んでいる上に、その味付けをする為に、一国を亡ぼせる位のちょっかいを掛けて来るってぇだけでも、相容れない相手だってぇ事も分かってる。


 ただ、だからこそ、今回みたいに国家を造る様な事が今後起こらない様にする程度には、キチンと万魔殿は瓦解させんとあかんし、その為の方策も必要だと思うんよね。

 ゲームや物語じゃぁあるまいし、“頭”ぁ潰せばオールオッケーとはいかんのだからさ。


 ある程度バラバラにして、国家の礎と成る、土地と国民を何とかしなきゃ、パズスを倒したってぇだけだと、第二第三のパズスが出る可能性もゼロじゃ無いんよな。文字通り。

 他の魔族が、その基盤を継いで出て来るかも知れんし、パズス本人が出てくる可能性だってある。まぁ、その時のパズスは、今、万魔殿を造ったパズスとは別人なんだろうけど。

 何せ、今のパズスだって、単にその上位の【邪神】に【加護】を貰った存在に過ぎん訳だしなぁ。

 要は、その【邪神】が気に入った思考の人間が居て、そいつに【邪神】が【加護】を与えちまえば、それが第二第三のパズスに成っちまうからなぁ。


「まぁ、その“時”が来れば、助力は頼むからさ」

「……我々の力など、本当に必要なのだろうか?」


 コレはちょっと、自信喪失させ過ぎたかもしれんなぁ。

 領館の応接室で、イブに淹れて貰ったお茶を喫しながら言った俺の言葉に、対面のソファーに座って、落ち込んだ様子で語るフラッシュさんの言葉に眉根を寄せる。


 領館に戻って一旦休息を取った後、フラッシュさん達パーティーが今後どう行動するか聞く為に、領館の応接室に呼んだ訳だが、司祭さん以外からは、どうにも憔悴した様な雰囲気が漂っている。


「まぁ、俺が言えた事じゃ無いのかも知れんけど、今までアンタ等のやって来た事が、全部無駄だったってぇ訳じゃ無いんだから、そこまで落ち込む必要は無いんじゃないのか?」


 『え? それ、アンタが言う?』みたいな視線で見られたし、正直、ブライドへし折るどころか、木っ端微塵こにした俺が言う様な事じゃないなとは自分でも思うけど、無謀な行動を嗜められたからと言って、彼等の功績が無くなるって訳じゃ無いと思うんだわ。

 だからこそ、例え俺の言だったとしても、それは言わなけりゃならない事だと思うんよ。その辺は、先達としてな。

あ、いや、今世では俺の方が若輩だったわ。

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