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探査、はっじめっるよぉ!!

 なんぼ、視界の通らない所が多いとは言え、相手が移動してるってのなら、それなりにやり様はある。それも、この辺りをウロウロしてて遠くにまで行かないってのなら尚更だ。

 ジャンヌの言う様に、惑星の運行での()()を修正しつつ移動してるって事なら、その内、同じ所に戻ってくる可能性も有るが、それに掛かる時間は年単位に成りそうだから、それを待つと言うのは却下なんだわ。

 それだったら、星の位置から現在地算出して、家の領地目指してジャーニーするのも、あまり変わらんからなぁ。もっとも、家の領地に近い場所だったら、こんな所で探してないでとっとと領地を目指した方が早いんだがね。


 それは兎も角、先ずは“扉”の位置を確定せんと。星の自転公転、太陽系の銀河での周回軌道を考えて、修正速度的なタイムラグまでを計算すると誤差的には2~4km程度はあるらしい。つまりはここ半径1、2㎞くらいの広さの中には“扉”は存在してるってぇ事な訳だ。


「結構広くね?」

『【嘆息】これでも、かなり修正速度は速い方です』


 まぁ、天文学的な数字ってやつを考えるとそんなもんかもしれない。単純に自転から取り残されただけでも、約、時速16667kmでぶっ飛ぶ訳だからな。それが駆け足程度の速度まで落ちてるって考えれば、結構頑張って修正してるのかも知れん。それが公転やら太陽系の銀河に対する周回速度やら……これ、宇宙のインフレーション速度まで考えると、えらい計算に成らんか?

 まぁ、実際、何処までの範囲が計算の中に入ってるのかは分からんけども。考えると沼りそうだし。


 とは言え、それでも範囲が広くて面倒なのは変わらんのだがね。


 探査系の魔法や技が使えるのはイブとジャンヌとティネッツエちゃんの三人。出来れば上空から範囲的に空きとか作らない様に下方に探査して貰って、その探査範囲の中から、穴に成っている場所をピックアップして貰う。それを時間を空けて同じ様に探査して貰って、移動してる穴が有れば、恐らく、ソレが“扉”だろう。

 何せ“扉”は、その性質上、多分、反射なんてしないだろうからな。渓谷の底の、探査が届かない場所も穴として感知されるだろうが、さっき言った通り、それらが移動する事は無いだろうから、移動しない穴は無視しても構わんと思うんよね。


 とは言え、取り敢えずはこの場所の地形が全く分からんから、上空から地表を見て貰って、それを地図に書き起こして貰わんと。


 その為の紙類は、目録作る目的でギルドの職員が持って来てくれてるし。紙がふんだんにある領地で良かったよ。こういう時、製紙産業を活性化させといて良かったと思うわ。


「んじゃ、頼む」

『【了解】行って来るデス! アドミニストレーター!!』


 魔法で浮遊して行くジャンヌを見送る。イブは蝶々の翅を思わせるエフェクトを出現させるけど、ジャンヌは何と言うか前世の7、80年代のアニメの超能力者的オーラなエフェクトなんね。これ、やっぱり、その個人個人のイメージによるんだろうな。

 何か、視界の端でラミアーが、『ぐぬぬ』とかって唸りながらハンカチ咥えて、それ引っ張ってるけど、ツッコんだら負けな気がする。多分超能力的エフェクト出してる事に、自分の超能力者としてのレゾンデートルを侵されてるとか思ってるんだろうけど、おまいは、まごう事なき不思議ちゃん属性だから、そんな心配しなくても大丈夫だぞ、と。


 空中移動の出来るジャンヌが上空に赴き、それを【念話】で地上のファティマに送って紙に描き起こす。

 この辺り、正確性の求められる地図を精密に描写出来る聖武器’Sはもってこいなんだわ。


 前世で見たレーザープリントの出力シーンの様なファティマの製図を見ながら、やる事も無いんでそれを何となく眺めている。


「んっ!」

「有り難う、イブ」


 側に侍っているミカとバラキを撫でながら、メイド姿のイブからお茶を貰って、それで喉を潤す。


 いつもの様に、魔法の技術の無駄遣いなお茶入れ方法を見た【ソードオブグローリー】の面々が、『流石イブ様!! さすイブ!!』とか『イブちゃんのお茶!! 一滴でも良いからっ!! イブ茶をワシにも!!』とか『オレも沸かされたい!!』とかごちゃごちゃ言ってるけど、無視だ無視!!

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