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良いからはよ

「「「「な、何じゃこりゃあぁぁぁぁ!!」」」」


 あれ? デジャブ?


「良いから、並べや」


 崖の間際でこっちを見る大人達にそう言った。イブやティネッツエちゃん、聖武器’sと魔物’s所か犬達だってちゃんと並んでるって言うのに、良い年した大人がまともに並ばないってどういう事よ。


「い、や、あんた、空飛んでっ!!」

「は? それで?」


 いつもの【プラーナ】を放出してソレ蹴っての空中浮遊。所謂【プラーナクラフト】。てか、その場にホバリングせんとあかんからステップ踏んでるってぇ状態だけど。

 今、俺達は、自分達が『出現』した場所に立つ事で、“扉”の移動方向を予測しようって言う事で、こうして自分達が出現した場所に並んで、”扉“の軌道を確認しようとしてる訳なんだけど、大人共が何か俺の方に集まって来て並んでくれないんよね。コイツ等、本気で“扉”を探す気有るんかね?


『【嘆息】マイマスター。通常、空中に浮遊レベルでも出来る者は居ませんので、マイマスターの行動は驚愕するレベルの物なのでしょう』

「そうなん?」


 俺が視線を大人達の方に向けると、全員がコクコクと首を縦に振っている。うん? 俺の周りだと、イブもジャンヌもラミアーも飛べるじゃん?

 ファティマだってオファニムとケルブと合体してる状態なら飛べるし、何ならウリなんざ、俺と同じ様に、身、一つで飛べるじゃんね。

 てか、この世界、普通に飛べるやつって、少数派なの? 俺の周りだけでもこれだけ居るのに。


『【提言】ハッキリ言うと、アドミニストレータが異常なんデェス。何故最初から、空は駆けられるモノだとか、確信しているのか理解が及ばないのデス!』


 そら、イオンクラフトってぇ原理を知ってるし、ミ◯フスキークラフトなんて物も画像的には見てるからなぁ。

 むしろ足踏みしてる分、俺のやってる事の方が劣ってるまである。

 本来なら粒子同士をぶつけての作用反作用なのにも関わらず、俺のやり方だと、粒子同士をぶつけるってぇ事が出来て無いからな。

 どちらかと言うと力場干渉的な感じ。磁石のS極とN極と言うか。こう、大雑把なイメージでブワーッと撒いた【プラーナ】に、足に纏った【プラーナ】で干渉して浮いてる……みたいな?


 あれだ、ダイラタンシー的な。空中に【プラーナ】混ぜて密度上げて、それに干渉しやすい同質の【プラーナ】を足に纏う事で干渉してる的な。違うか?


 そもそも、粒子までは俺、認識できんので、ザックリと感じ取れている【プラーナ】を操作して、イオンクラフト的に、何となく干渉させて浮いてる訳だ。


 自分で言ってて、かなりフワッとした説明だな。とは言え、似た様な原理でイブもジャンヌも空飛べる訳だから、それ程間違った事は言って無い筈だ。うん。


 まぁ、それは兎も角、俺が飛べるとか飛べないとかは今回、関係ない話なんだわ。


「……どうでも良いから、いい加減並べや」


 ちょっと【威圧】を籠めつつそう言ったら、大人連中、顔を青くしながらも、大人しく自分が出現した位置に着いてくれた。


 最初っから、そうしてくれれば良いのにさ。全く、いらん時間食ったわ。

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