表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1112/1136

まぁ、だいたい予想通りだったけども

 睡眠が細切れに成るのは、年齢のせいでしょうかね?

 取り敢えず、無理をしない方向でやって行こうと思います。

 阿呆領主の行動は、おおよそ俺の思っていた通りの物だったらしい。ダンス中、あの男はずっとネフェル王女に、いかに自分が素晴らしく高貴で、王女()自分()相応しいか、そして俺がどれ程、野蛮で下劣で品が無いかを力説し、そして止めとばかりに、()()()()()()()()


 『見ましたか、貴方を連れていかれる時の、あの情けない顔を! アレは、わたしとの品格の差を感じ取って叶わないと思ったのでしょう。全く、最初から分相応の態度で居れば良かったというのに、これだから下賤な出の者は質が悪い』と。


 それを聞いたネフェル王女は思わず手を振り払い、その場から去ろうとしたんだそうな。

 あー、あの時の視線の時って、そんな事考えてたのか。てか、俺、そんな情けない顔してたの? 自覚が全く無かったんだが。


「いえ、師父。むしろ全く気にしてなさそうだった事の方がショックでしたよ」

「何か、ごめん」


 むしろ、他の相手とちゃんと踊れて良かったねまで有った事は黙って居よう。


「え~と、うん、まぁ、手を出さないでくれて良かったよ。てか、言っちゃぁ何だが、何で侯爵って地位だけで、そこまで思い上がれるんだか」

「なぜか、『国王陛下からの信頼も厚い』と言っていましたね」


 うん? いや、一応にも鉱物や原石産出してるし、その為の労働力を犯罪者で賄ってるって事で、安くあげてるのもあるし、国からの補助金も出てるから、前当主なんかは、ずっと王都で暮らせたんだろうけど、だからと言って『国王陛下からの信頼も厚い』とかって思える程、優遇されてたかぁ?


『【補足】貴族の中には、王都に近い所へ住んでいる方が、より“格が高い”と思っている者も一定数居るようですので、その為かと』


 王都近くに居を構えられる=国王陛下に信頼されてるから、近くに侍られる。だから王都に屋敷を持ってる自分は偉い上に格調も高いってぇ感じか?

  う~ん。それで、元平民な上に『辺境伯』なんて、王都からもっとも離れている所に住んでいる俺は下劣だとか? ……あほか。

 そもそもアイツの領地自体は、俺の領地(とこ)の直ぐ近くじゃんか。


『【嘆息】それでも、普段住んでいるのが王都の屋敷だから、と言う理屈なのではないでしょうか?』


 言っちゃぁ何だが、かなりお目出度い思考だと思うの、それ。


 取り敢えず、ネフェル王女からの聞き取りは終わったので、今度は……なん()ったけ? まぁ阿呆領主で良いか。阿呆領主の方にも事情を聞きに行くか。


 ******


「この様な屈辱!! 国王陛下にご報告してやる!! 覚悟しろ下郎が!!」


 何言ってんだろうね? この阿呆領主。一応にも事情を聞こうとか思って、押し込めてた部屋に赴いたら、罵倒された訳だ。


「報告は良いけど、アンタはアンタで、同盟国の王女に無礼を働いた自覚をした方が良いぞ?」

「わ、わたしが、何をしたと言うのだ!!」


 本気で言ってるのか? 手を上げかけたってのを忘れてるんか? それとも、あれは無礼でも何でも無いんじゃろか? この男の中では。


 うん。一寸意味不明。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ