言われて気付く
ここ迄で限界でした。
申し訳ない。
「幼い恋心をズタズタにする気なのかなのじゃ!? おぬし様!!」
幼いて……いや、間違いなくおまいは十分、図太いよ。
「別にエリスの事が嫌いとかそう言う訳じゃないけど、まだ、婚約とか結婚とか考えてねぇよ」
むしろ好意を持ってくれてる事自体は有り難いとさえ思ってるんだがね。正直、今やりたい事を全てやろうとすると、ほぼ放置状態になったりとかして、悲しませる未来以外は見えんのよね。かと言って、俺のやりたい事全てやってからとか言ったら、どれだけ待たせる事に成るかって言う。
それに、今の俺のは、肉体的には8歳ちょい前。前世で言ったら、小学校中学年って所。
その頃って結婚とか……あ、結構、アレだったわ。性に興味が有るお年頃。異性じゃなくて“性に”って所がポイント。まぁ、エロガキだった自覚はある。
あれ? そう言う意味では成熟こそしてないが、精神的には異性を意識してても可笑しくはない感じなのか?
そう言う意味でなくても、女の子の方は、そろそろ子孫を残す機能的な部分が発達する年頃なんだったか。野郎の方はもう5、6年ほど遅くなるけど。
うぅ〜ん、こっちの結婚時期的な事情も加味して考えると、婚約者に関しては考えておかないといけない年頃なのかね?
「何故なのじゃ!? むしろ、おぬし様は結婚してでも可笑しくない年齢なのじゃ!!」
「はい?」
………………
…………
……
あ! そうだった!! 俺、公式にはそろそろ18才だったわ!!
成る程、確かに結婚する様な年齢なのにも関わらず、婚約者すら居ないって言う、貴族としては可笑しい状態!!
まぁ、俺はその戦闘力を買われて授爵した新参者で、貴族として若輩も良い所だから見逃されてた部分もある。
けど、流石に結婚適齢期なのに婚約者すら居ないってのは、流石に不味いか。
取り敢えず、これ、今後のオーサキ領の事にも関わるから、誰かに相談せんといかんか……
さしあたっては第二夫人にその辺りの事聞いてみるかあ。




