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ある意味ではお約束

 遅くなりました。

 申し訳ない。  

 アポリオンの攻撃は鋭さを増して行く。なるべく早期決着を付けたい俺としては、余り歓迎できない状況なんだわ。確かに、俺の方が負けるってのも早期決着には成るんだろうが、そうなれば、俺の領地の住民がどんな事に成るかってのを今回侵攻して来たパズス軍の兵士達……彼等も多分、征服された国々の元住民だと思われる人々が、図らずも見せてくれた事に成る。

 つまりはどう転んでも、魔族の餌にしかならないってぇ事な訳だ。


 なら、こっちとしても勝つ以外に選択肢なんざ無い。


「チイィ!」


 腰を落とす事で、俺に対し真横からの一撃。受け流す事が出来なかった所為で、少し吹き飛ばされる。


『【警告】敵対象の口元から熱源反応有りです!! マイマスター!!!!』


 刹那に吹き飛ばされた威力をスラスターで軽減し、即座に地を蹴って白兵距離に戻す。ある意味予想通り、向こうには中間距離での攻撃手段が有るって事だ。てか、口から火球とか、特撮怪獣なら、基本装備だしなぁ?


 一方的に中間距離から攻撃されると、こっちには対抗手段が無いのが辛い。回避一辺倒に成るからってのもそうなんだが、俺が回避しちまうと、その攻撃が何処に飛んで行くかが分からないってのがなぁ。マジで流れ弾で街が壊滅する威力が有りやがるってのが厄介この上ない。


 接敵する勢いを使って肩打を入れるが、それはガードされてしまう。本当に、あの状態での動きに慣れて来やがってるな。本当に厄介だ。アポリオンが腰を落として左右でラッシュを掛けるが、それはサイドから回り込む事で回避する。

 あぁ、やっぱり、纏わり付かれるのは嫌か。多分、体力的な事も有って、近距離での攻防で、これ以上の体力を消費させられるよりも、中間距離での攻撃に切り替える事で、少しでも体力の温存か、回復をしたい所なんだろう。なら、白兵距離での攻防を徹底してやろうさね。相手の嫌がる所を突くのは基本だからな。


 それに、アポリオンに中間距離での攻撃が有ると分かったからには、それを撃たせるってぇ選択肢はない。俺が防戦一方に成るからってのも有るが、流れ弾が怖いからってのも有る。言っとくが、ここ、俺の領地内ではあるんだからな?


 アポリオンが、バックブローで俺を吹き飛ばそうとするのをさらに踏み込む事で掻い潜り、ハイキックを返そうとるるが、避けられた事で威力を減速する事なく更に回転し、むしろラリアット気味に攻撃を連続させる。

 これ以上の連続攻撃を嫌って、蹴りで、それを迎撃し、スラスターで一瞬抵抗。即座にそれを緩め、体勢を崩し、脚の支点を切り替えてミドルキック。だが、それはアポリオンの太股で弾かれる。

 やっぱり、攻撃は場所は腰から上じゃないと効かんか。


 とは言え、アポリオンが自身の身体の使い方を理解して、攻撃がどんどん鋭くなって行くのに反して俺の方は、実質頭打ちに成ってるってのがなぁ。さて、どうする? どうすれば良い?


 本当に、前回とは真逆みたいな展開だわ。このままだとジリ貧だ。今でも反撃できる回数が減ってるってのに、俺の方に制限が多過ぎだってばよ!!


 いや、そうか、前回と同じか。そうだな、そうだったわ。

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