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1つ解決したけど、全てが終わった訳でもない

 色々と有って遅くなりました。

 申し訳ない。

 無事、凱旋を果たしたんで、俺は一旦帰国。それを聞いたイワンス将軍、何か『もう行ってしまうのか!?』とか『まだ、帰らずとも良いじゃないか』とか言ってたけど、こっちだって忙しいんだよ、色々と。


 俺達が帰る時、態々見送りに来た挙句、『お祖父ちゃん、手紙を書くからなぁ、返事をおくれなぁ』とか言ってたが、別に、アンタは俺の祖父じゃぁ無いからな? まぁ、返事を書く位ならするけどさ。


 ******


 その後も、しばしば同盟国だったり友好国だったりの援軍として向かう事があって、結構、あっちこっちに行く事に。

 まぁ、パズス軍がそこかしこで精力的に侵攻仕掛けてるからってのも有るんだがね。

 万魔殿は戦争を吹っ掛けて侵略をしている割には統治と言うものはしないらしく、侵攻された国やら領地やらは、力こそ至高(パワーオブスプリーム)ってな感じに荒れ(ヒャッハーし)てるらしい。


 何処の世紀末かな?


 いや、多分、住人にストレスを与える事での存在の進化を促したいんだろう。

 邪神ってのは、その好みの願いに応じての【加護】ってヤツを与えるみたいだからなぁ。そして総じて邪神の好み……好む【オド】ってのは、ネガティブな感情に基づく事が多い。だからこそ、不幸、不安、嫉妬、屈辱、嗜虐、暴力と言った感情を強く起こさせる環境を作りたいんだと思う。


 そうやって、【加護】を与えられて、魔族へと進化するのを目的としてるんだろうからな。

 そう成ると、そう言った環境に成らない様に侵略された地域を解放するってのも、魔族を増やさない様にする為には必要なんだろうけど……


 ただ、それを積極的に行う理由みたいな物も、実際、俺達の方には無い。

 いや、魔族そのものが、人類に対する天敵である事は確かなんだけんどもさ。じゃぁ、魔族が存在するだけで、人類の危機かって言うと、そうでも無いんよね。

 何せ、魔族には人から摂取できる【オド】が必要不可欠な訳だからな。決して絶滅させるってぇ事は無い筈なんだ。どれ程虐げたとしてもなぁ。


 そう言う意味では、平民以下の事を“モノ”扱いする様な貴族連中よりは、まだマシ……なのかもしれない。


 いや、どっちにしろ最低なのは確かなんだけんどもさ。


 ただ、魔族の中には、確かに人類と共存出来てる様な者も居るから、天敵だからと言って、絶滅させた方が良いとも思わんのよ、俺は。まぁ、この辺強者故の傲慢だと言われてもしょうがない所ではあるけども。


 とは言え、だからと言って万魔殿のやってる事を許容できるかと言えば、そうでもないんよね。決して、『万魔殿倒して世界に平和を取り戻すんだ!!』みたいな正義感やら何やらが有る訳じゃぁ無いけど、理不尽に対して笑って許容できる程、冷血漢でも無いからな。


 今は、同盟国や友好国に援軍と言う形で出向する位しか出来んが、国王陛下だって、万魔殿の事に対しては、周辺国と色々と協議を繰り返している。

 俺は、国王陛下を信じて、その結果が良い方向に成ってくれるのを待つしかないんよね。


 悔しいけど。

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