親の因果が子に祟る
何故か回線が切れる事が続いて、その度に再起動。
そろそろPCの替え時なんでしょうかね?
兎も角、遅くなり申し訳ない。
ラボラス侯爵領では、様々な鉱石が産出されると言う……いや、地質学に造詣が深い訳じゃ無いし、むしろ浅学な方なんだが、一か所の地域で、そんな多種多様な鉱石って産出されるものだったっけ?
これツッコんだら負けかなぁ。
いやまぁ、目の前の侯爵さんは、何も疑問に思わんらしいんで敢えて口にはせんが。
まぁ、兎も角、様々な鉱石が産出されるそうで、その鉱石の販売がラボラス領の産業の中心になっている訳やね。とは言え、今は加工が出来ないから、そのまんまで輸出してるそうだが。
先代の侯爵さんの時は、鉄鉱石の産出が多く、それをインゴットにして輸出していたおかげで、結構な収入も有ったそうなんだが、その先代さんは、鉄加工品よりも芸術の方に力を入れたい人だったらしいんだけれども、まぁ、その割には目利きはからっきしで、人が喜ばない様な物に高い金額を付けるもんだから、全くと言って良い程売れなかったらしい。それでも多少の売買は有ったっぽいが、それでもむしろ鉄のインゴットを売った金額で補填する様な有り様だったとか。
いや、それ既に商売としては失敗してるよね?
確かに、投資して、成長を促すのも商売として有りではあるが、成長の余地もない物にお金を掛けるのは“投資”とは言わず“消費”に成ると思うんだ。
正直、美術品ってのは、ある程度の希少性だったり、特別感だったりで購買意欲を煽る物だと思うんよね。品物を見て惚れ込んでなんてのは、よっぽど魅力が有るか、買う側の感性と合致してないと無いと思うし。
もしくはその制作者の未来に期待するか。後々に制作者が評価されれば過去の作品も売れるからなぁ。
「確かに、文化の保存育成は、貴族としての義務だとは思うのですが……」
言いたい事は、まぁ、分からんでもない。保存育成と、ソレを産業の主軸に据えると言うのは、言わば真逆の行為だ。
だからこそ、その辺はちゃんと区別をして扱わんといけないだろうさね。
「言っては何ですが、先代侯爵は、商人としてのバランス感覚が乏しいと、言わざるを得ないと思います」
「ええ、貴族としてのプライドは大切ですが、現実を見据えない理想は、夢物語たりにしか成らないと理解してほしかった!」
別に自分の好ましいと思ってる物を商売にするなとは言わんけれども、だからこそ、“売る”なら売るで、その為の方法を確立させておかなければ成らないだろうし、私見だけで突っ走っちゃあいかんと思うんよね。
まぁ、俺も商売のバランス感覚はあんまり無い方なんで、エクスシーアに任せてる訳だけれども。




