フォーチュンと言うよりデスティニー
寝落ち、および、色々と不調で遅くなりました。
申し訳ない。
改めて話を聞いた事で、スルフォブルーローズの文官代表が頭を抱えていた。その代わりと言うか、魔人族国女王と聖弓は問題無いだろうとばかりに、ノホホンとしてるが。てか、エリスに至っては『何が問題なのじゃ?』とばかりに、頭を抱える文官を見ている。
邪神降臨なんざ、結構な問題だと思うんじゃが? むしろ何で、そう、鷹揚に構えてられるんだか。
俺が関わった事例で既に四回。2つは王都だったり、そもそも大陸が違ったりしたが、それ以外の事例がどちらも俺が当事者。その上、片方は、俺を狙っての降臨と言うね。
この俺は邪神に狙われて居るんだよぉ!!
な、なんだってえぇ!!!!
…………
まぁ、そもそも魔族に狙われてるって時点でアレだった訳だしなぁ。
『【納得】強者で有るが故の悩み、と言うヤツですね』
『【称賛】その辺の十把一絡げの有象無象とは格が違うデェス!!』
「周囲への影響が酷過ぎるのがさぁ」
そこに居るだけで、他者の生命が危機に陥る邪神や、恐怖って物を植え付けて来る魔族ってぇ連中は、本当に現存する生命と相性が悪いってか、存在そのものが天敵と言って良いよなぁ。
こうなってくると、バフォメットが割とこっちに配慮してくれてたんだって理解が出来るんよね。最初に出会った時以降は、変に【恐怖】を巻き散らかさなかったし。もっとも、最初のあの時は自重するってぇ意味が無かったってのも有るんだろうけどさ。
そう考えると、街中で普通に暮らせるってぇだけでも凄い事なんだなってぇ思うんだわ。それ以降も、仲魔ってか、知り合いの魔族をこっちに紹介する時には、パッシブである筈のそれら【恐怖】やら【吸収】系を使わない様にさせてくれてたみたいだし。いや、俺、そっち系に高い耐性があるっぽいけど。俺以外の周囲の人間の反応を見てるとな。
邪神共だと、そう言った配慮なんざ全くせんし。いや、する理由も無いけど。てか、あれは制御可能な代物なんかね? 邪神にとって。
検証は不可能な事だし、検証する意味もないけれども。
『【懊悩】確かに、邪神の対応そのものは個体名【トール】が行えるとしても、邪神降臨によって撒き散らされる周囲の被害は無視できませんわね』
「そもそもオヌシ様以外、どうにもできぬのであれば、か弱い一般人としては、手も足も出せはせぬ事なのじゃ。ならば、アレコレ悩む事自体が無駄なのじゃ。それに、今までの事例からして、その、【恐怖】やら【生命吸収】とやらにも対処は出来ておるのじゃろう?」
「まぁ、それはなぁ、イブやらジャンヌやら、ラミアーやらセフィやらがなぁ」
俺の周囲に【障壁】系の能力を有してる人材が多くて助かってる。それも、超一流と言って良いなぁ。
『【証明】そう言った、必要な人材が自然に集まって来るのも、“覇王”の素質なのです。マイマスター』
『【追従】そうデェス! その資質は、偶然を必然に、そして運命に変えるモノなのデェス!!!!』
「それって、俺が邪神群に狙われるのも運命ってぇ事に成らんか!?」
よし、目を逸らすなや聖武器’S。




